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 売買を中心とした仲介業を始めてまもなく4年になります。不動産鑑定士としての経験やノウハウを生かして、「新しいフィールドで自分の力を試してみたい」というのが動機の一つでした。
 
 本業としての不動産鑑定事務所の仕事は、どちらかというと役所中心の仕事です。民間の仕事の場合でも企業・団体とのお付き合いが主な仕事であり「誠実にいい仕事をすること」が最大の営業力といった世界です。
 
 物心がついてからの人生を振り返ってみても、友人・知人・家族から「商売に向いている」とか「事業家向きな性格、能力だ」などと云われることが多かった気がします。自分でも云われてみれば当たっていると感じていました。
 
 そんな声や思いに背中を押されたのでしょうか、この10年のあいだに会社を2社立ち上げました。(有)インターナショナル・コミュニケーションズhttp://www.fukushima-ic.com/)と㈱東北環境技術(http://www.tkgiso.co.jp/)です。いずれも知人から、会社を作り新しい事業を始めたいので知恵と力を貸して欲しいと頼まれての起業です。これも頼まれて引き取った部屋を法曹ビル内に2~3個所持っていたので、その場所と私を依ってきた知人達の意欲を活用しての起業であり、自分が主体的に、主導的に新規事業を始めたものではありません。
 
 この2社では、社長職、会長職を務めていますが、実務にはほとんどタッチせず、資金繰りと経営戦略に目を光らせている程度です。
 
 始めてから4年になる不動産事業部の仕事は全く違います。自らが陣頭指揮をとり、戦略、戦術を考え、スタッフを育てながらノウハウを身につけ、事業を軌道に乗せて、採算ラインまで到達させなければなりませんでした。
 
 最初の2年ぐらいは、試行錯誤の連続であり、難行苦行の毎日だった気がします。唯一の救いは、当社の考え方やスタッフを信頼する人々が徐々に増え、お客さまに満足していただけたと実感できる時でした。
 
 昨年6月に、インターネット中心の営業に全面的に切り替えて状況は大きく変わりました。
① ホームページ、インターネット中心の営業に替えたことにより広告費がほとんど要らなくなったこと。
 
② お客さまの希望条件と物件情報をデータベースでマッチングすることでお客さまの希望・要望にほぼ完全にお応えする体制が可能になったこと。
 
③ メールによる個別の物件情報の提供は経費がゼロになり、しかも即時に送信が可能になったこと。
 
「20世紀最大の発明」といわれているインターネットは、不動産仲介業とは非常に相性のいいものだとつくづく思います。
 
お客さまの立場からみたインターネット活用のメリットはこんなことでしょうか。
① なんとなく敷居が高く、入りづらかった不動産会社に行かなくても豊富な物件情報が入手できる。メールで問い合わせれば詳細な物件情報が手に入り、案内なしでも現地確認ができるようになったこと。
 
② 各社のホームページを見ることで、物件の比較ができるだけでなく、それぞれの会社の長所や弱点も比較検討できるようになったこと。
 
③ 一生一度の高額な買い物をするに際し、物件の選び方、会社や営業マンの選び方、地域や環境のチェックポイントといった「ガイド役」をホームページ上で見つけることが可能となったこと。
 
インターネット中心の不動産仲介業はお客さまにとっても不動産会社にとっても多くのメリットをもたらしました。その結果として従来のような営業スタイル、ビジネスモデルは大きく変わりつつあります。
 
 売主様、貸主(大家)様との関係強化に腐心して、チラシや店頭広告を見て来店したお客さまを逃さないといった営業スタイルはもう通用しません。
(イ) 地域内の正確な物件情報をリアルタイムで発信して、お客さまの物件探しのお役に立つこと。
 
(ロ) お客さまからの問い合わせや現地案内では誠心誠意の対応を心がけ、自分の身内や友人知人に薦められないような物件をお客さまに押しつけるようなことは決してしないこと。
 
(ハ) お客さまが物件購入の決心をした場合は、ローンの手続き、契約、代金決裁、引き渡しまでの全過程を安心・安全に実行できるよう全面的にサポートすること。
 
 こんなことは、文字通りイロハのイであり基本中の基本です。しかし、インターネット以前の時代は、「物件情報」自体が貴重なものであり、自社物件さえあれば、お客さまはいくらでもいるという考え方が支配的でした。これからは違います。時代が変わったのです。売り手市場から買い手市場へ。チラシ広告からインターネットとホームページへ。売り主本位から買い主本位の時代へと。
 
 しかし変わらないものがあります。それはお客さまにとっては住宅取得は「一生一度」の高額な買い物だということです。賃貸でも持ち家でも、一日の終わりには誰でも最後は「家」に帰ります。その家が、早く帰りたくなるような、快適な家であったら最高の幸せというのではないでしょうか。
 
 そんな「家」探しのお手伝いをすることは一生をかけて取り組むに値する仕事だと思っています。そしていつの日か、なりたい職業の「ナンバーワン」が不動産仲介業だと云われる日が来ることを夢見ています。
 
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プロフィール
HN:
高橋雄三
性別:
男性
職業:
不動産鑑定士
自己紹介:

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