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・・・不動産と世相を本音で語り、真剣勝負で生きる・・・
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 不動産鑑定士として30余年仕事をしてきました。土地や建物の鑑定評価、つまり不動産についての目キキと値ブミが仕事の中心です。
 
 日本列島改造ブームに続く大型公共事業の文字通りの「大盤振舞」は、不動産鑑定事務所にとっては「追い風」どころか「神風」のようなものでした。
 
 東北自動車道、東北新幹線の建設工事に先行して、予定路線発表とほぼ同時に用地買収の交渉が始まります。他人の土地に「勝手に」予定線を引き、予定地内の土地を予定期限までに買収しなければならないのですから、用地交渉の担当者は大変でした。文字通りの「夜討ち、朝駆」で地権者との交渉にあたり、何とかして期限までに用地交渉をまとめ上げなければなりません。
 
 地権者との交渉のポイントはやはり土地価格です。田、畑、山林、宅地、ため池、墓地、原野。一口に土地といっても多種多様であり、利用方法も千差万別です。これらの土地について利用価値、経済価値を判定し、地権者に納得してもらえる「適正価格」を「鑑定評価」するのが不動産鑑定士の仕事です。
 
 地権者がどうしても納得しない、あるいは事業そのものに反対だというケースでは「伝家の宝刀」といわれる土地収用法により「強制収用」は法的には可能ですが、伝家の宝刀はめったに抜かれることはありません。
 
役所から不動産鑑定の依頼は次々と入り、鑑定士はテンテコ舞いでした。
そんな夢のような時代はとっくに過ぎ去り、不動産鑑定業界は10余年前から「受難の時」「氷河期」を迎えています。私どもの会社では、厳しい時代を迎えることはある程度予測
http://www10.plala.or.jp/tika-infre/kanteimituno.html
していましたので、考えられるあらゆる対応策はとってきたつもりです。
 
4年前からスタートした売買仲介、賃貸仲介を中心とした不動産事業部の開設もその対応策の一つです。不動産鑑定事務所としての実績、データ、ノウハウ、信用(?)を生かして新しい分野に進出すること。しかも世の中に受け入れてもらえるだけでなく、積極的に世のため、人のためにお役に立てる仕事をすることが、その目標であり使命であるとの思いでの不動産事業部の開設でした。まもなく開設後4年になりますが、おかげさまで軌道に乗りつつあり、市内の宅建業者としては一定の認知度とシェアーを確保しています。
 
 今、世界は大不況の入り口にさしかかっているといわれています。その影響からか、私どもの会社にも個人破産に伴う査定書の発行についての相談が多くなっています。ホームページ上で「無料査定」を引き受けますと明示していることもあってか、今年に入ってからだけでも10数人の方々から個人破綻・自己破産についての相談を受けています。
 
 本来の「無料査定」は個人破産を想定したものではなく、土地や建物の売却を予定している方々が適正な「売却価格」を知るためのものであり、所有する不動産の売却のお手伝いという主旨のものでした。しかし、現実には自己破産の道を選ぶ以外に選択肢がなくなった人が多くなっているようです。
 
裁判所の窓口や弁護士に相談に行くと、自宅やその他の不動産を所有する場合、不動産の査定書を求められることになります。不動産査定書は、様式や書式が決められたものではなく、不動産業者が価格を査定したものであれば良いですよと、窓口では指導しているようです。しかし、生まれて初めて経験する自己破産の手続きについて、当事者は何がなんだかよく分からず、法律事務所を訪ねたり、ホームページを見て私どもの事務所を訪ねてくることになるようです。当社が裁判所の目の前だということも関係しているかも知れません。
 
 いずれにせよ、自己破産や個人版民事再生に伴う不動産の査定書を必要としている人が増えていることは確かで、その多くの方々が弁護士に前払いする「着手金」もない、ある意味では追い詰められた人々です。
 
 そこで不動産査定書の無料引き受けに踏み切ることにしました。30余年にわたる不動産鑑定士としての経験を生かして、少しでも世の中のお役に立てるのであればとの思いからです。不動産鑑定事務所の資料とノウハウを活用すれば、大部分は数時間で完結する仕事です。自分の経験や力が、世の中にいささかなりともお役に立てるということを実感できることは大変「楽しい」ことです。
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プロフィール
HN:
本音言三
性別:
男性
職業:
不動産鑑定士
自己紹介:

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