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 不動産仲介業の実務に携わって4年になります。この業界の良い面も、悪い面も少しずつ見えるようになりました。
 
まずは、お客さまの立場についてです。
 
 時代はインターネットの時代です。情報産業の一端である仲介業は、インターネットとの相性が非常に良い業種だとつくづく思います。いうまでもないことですが、仲介業者にとっての「商品」は物件ではなく「物件情報」です。そしてお店は実際の店舗ではなく「ホームページがお店」という側面が日一日と強くなっていると感じます。実店舗は、カウンターあるいは応接室といった役割でしょうか。
 
 お客さまは一日に200人近くホームページというお店に来店されます。今日は何か新しい商品が入ったかなと覗いてみるお客さまが約6割、あとの4割ぐらいのお客さまは、店の前を通りかかったので一寸覗いてみようかといった感じです。
 
 ホームページという店には、売り子はいません。店内は売買物件と賃貸物件と大きく二つのコーナーに区分けされており、それぞれのコーナーが価格帯別、地域別、種類別に区分されています。もちろん「実物」はありません。あるのは「物件情報」というカタログだけです。
 
 お客さまはカタログを手に取り、人の目や時間を気にすることなく物件の比較検討ができます。物件情報というカタログは「お持ち帰り自由」ですから、気になる物件のカタログは何冊でも持ち帰って家族みんなで検討できます。
 
 ホームページの店内をぐるりと一回りしてみますと、「物件選びのポイント」「住宅ローンの組み方」「仲介業者選びのコツ」などコーナーもあり、初めて物件探しのために来店されたお客さまにも役立つ情報棚が設けられています。
 
 相談コーナーというカウンターもあります。しかし、店員はいません。パソコンと電話が置かれているだけです。本社(本店)とホットラインで結ばれているので、じっくり調べようという時はメールで、気に入った物件について詳しく聞きたい時は電話で直接店員と話すこともできます。直接店員と話すことでその会社の姿勢や店員の人柄などもある程度分かるというメリットもあります。どうしても気になる物件、気に入った物件、すぐに現地で現物を見たい物件は、店員と連絡をとり合って、現地で待ち合わせることもできますし、住宅の場合は、内部を見ることもできます。
 
 しかし、物件を一度見ただけで即決で購入を決めてしまうのは、あまりお薦めできません。現地で現物を見て、なぜかすっかり気に入ってしまい、正常な判断力を失ってしまう可能性があるからです。業者によっては、お客さまのこの状態をチャンスとみて申込金を受領したりする人もいるようですが、感心しません。一生一度の高額な買い物です。やはり冷めた目で、物件や周辺環境の良い面も悪い面もしっかりと見きわめ、家族とも良く相談して、クールな頭で判断して決めるべきだと思うからです。
 
 次回は業界側の状況・事情について書きます。
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プロフィール
HN:
高橋雄三
性別:
男性
職業:
不動産鑑定士
自己紹介:

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