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・・・不動産と世相を本音で語り、真剣勝負で生きる・・・
わが国では、不動産仲介業はいつ頃から、どんな形で始まったのか。長いあいだ関心を持ちつづけていました。
 
実は、このテーマはわが国の土地所有制度(誰が所有できるのか、所有権は保証されているのか、自由に利用し、売買できるのか等々)と関わりが深いので、関係ありそうな資料や文献は昔から集めてはいました。
 
今、仲介業のあり方が大きく変わろうとしています。インターネットの普及と「消費者主権」という考え方の強まりです。
 
いつか、時間ができたら読んでみようと集めた資料ですが、結局読まず終いでした。そこで、思い立ち、手っ取り早くインターネットで調べてみました。
 
Yahooで「不動産業・ルーツ・高利貸し」と入力してみました。高利貸しというキーワードを使ったのは、ごく最近まで、金貸し(街金も含めて)と不動産仲介業が近い関係にあったことを経験上分かっていたからです。
 
インターネットは本当に便利なものです。
 
645年の「大化の改新」の頃には各地の地図が制作されたらしい制作されたらしいこと。
 
秀吉の「太閤検地」のときには、田・畠・屋敷の一筆ごとに、その地字・等級(上中下)・面積・地目・名請人・石高・検地奉行名が記載され、今の土地登記簿より詳しいものが作られたようです。
 
江戸時代には「口入屋・桂庵」といわれ、「丁稚・小僧・人夫・女中」などをあっせんする「民間職業紹介業者」がいましたが、かれらが、副業として「土地建物の紹介・仲介」を行っていた。………というのが不動産仲介業のルーツのようです。
 
江戸幕府は、農地については「田畑永代売買禁止令」をもって売買を禁止していましたが、市街地に限って、売買を認めていたようです。
 
この売買自由の土地が「沽券地」と称された土地です。この売買証文は、年寄・五人組が連名で署名・捺印し、「沽券」と呼ばれていました。今風にいえば、「権利証」ということでしょうか。
 
ところで、今年2月の大学入試センターの国語の試験に「沽券にかかわる」が出題されました。
 
次のうち正しいものを一つ選びなさいという問題です。
 
沽券にかかわる
 A.自分の今後の立場が悪くなる
 B.自分の守ってきた信念がゆらぐ
 C.自分の体面がそこなわれる
 D.将来の自分の影響力が弱くなる
 E.長年の自分の信用が失われる
 
正解はCのようです。
 
日常的にはあまり使われない言葉ですが、不動産業のルーツをさかのぼり、語源や意味を考えると以下のように解釈できます。
 
「沽券」=土地や建物に関する大切な証文。
       ↓
「沽券」を持っている=資産家
       ↓
資産家=社会的な地位が高い
       ↓
社会的な地位が高い=面子や体面を大切にする
 
こんな論理展開で「沽券にかかわる」という言葉が、江戸時代からかなり広く、一般的に使われていたようです。
 
不動産仲介業者の一人として、文字通り「沽券」に関わっているわけですから、取引の安全のためには細心の注意を払い、全力で努力するのはあたりまえのことです。
 
「ついうっかり」とか「思い違いをした」などの言い訳は通用しません。それこそ「沽券にかかわる」ことだからです。
 
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不動産鑑定士
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