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・・・不動産と世相を本音で語り、真剣勝負で生きる・・・
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住宅取得の準備を始めたお客さまは、期待と不安の入り混じった複雑な心理状態で行動を開始しなければならないといわれています。
 不動産事業部を開設してまもなく、お客様は多くの不安を心に抱いていることに気づきました。この3年間で100件を超える取引の仲介をさせていただきました。その経験の中から、お客さまが不安感を持つ原因、不安の内容、いささかオーバーな表現をすれば“不安の正体”も少し分かった気がします。以下にポイントをまとめてみます。
 
 ○ 誰もが関わるのに、誰もがよく分からない世界
 
 人間は誰でも、不動産と何らかの関わりを持ちながら生きています。借りて済むか、買って住むか、親の家に住むか、いずれにせよ住む場所=住宅は必要不可欠です。なのに、この世界のこと、不動産業界のことは誰にとってもよく分からない世界だといわれています。
 
 親元を離れて進学や就職をすると、多くの人はアパートなり、1Rマンションなりに住むようになります。賃貸仲介業者の案内で部屋を決め、敷金と仲介手数料を払って、生まれて初めての一人暮らしを始めます。この段階では特に問題はありません。問題はその部屋を退去する時に生じます。床が汚れた、内装のクロスや天井が変色した等々を理由にして、敷金を返さないケースが少なくありません。賃貸契約書をよーく読むと、確かにそう読みとれる内容が書かれています。契約書にそう記されているのであればやむをえないと、シブシブ払う人が多かったようです。でも借りる側は心から納得したわけではありません。最初にそのへんのことをよーく分かるように説明してくれたら・・・と業界の慣行(?)に対してだけでなく、仲介業者に対しても不信感を強めます。
 
 国土交通省の強力な指導と各地の簡易裁判所で貸主側が連敗したために、この悪しき慣行は改善される方向に向かっています。しかし、現実には、旧いルールのままの賃貸契約関係は数多く残っており、現場での混乱、トラブルは少なくないようです。
 
 ○ よく分からないのに単価は高い
 
 地方都市福島でも、不動産は単価の高い買い物です。中古住宅でも1,500万円程度、土地を買って家を建てた場合は2,500万円~3,500万円程度はします。借りて住む場合でも月額6万円の家賃の家に4年間住めば、288万円の買い物です。なのによく分からない世界と関わらなければならない。お客さまの不安は募るばかりです。
 
 ○ なにが自分にとって一番良い物件か分からない
 
 予算もほぼ固まった。現地も多く訪れた。仲介業者の話もかなり聞いた。選択基準の80%~90%を満たす物件も見つかった。だけど、どれが自分にとって一番良い物件なのか、一番良い選択なのか、いま一つ分からない。これは、ある意味ではぜいたくな悩みなのかもしれません。
 
 家族や友人に心を開いて相談することが大切です。もう一つ大切なことは、不動産業界のプロである仲介業者にありのままに相談することではないでしょうか。その意味でも信頼に値する、本当のことを相談できる仲介業者を選ぶことは本当に大事なことではないでしょうか。
 
 ○ わからないのに決定しなければならない
 
 業界の事情もよく分からない。どれが一番良い物件かも分からない。仲介業者を全面的に信用してよいのか否かも分からない。そんななかで、最終決断をしなければならないわけですから、不安がないといえばウソになるでしょう。お客さまの最終選考まで残った物件は、他に物件を探している人にとっても優良物件のはずです。一生に一度の高額な買い物です。失敗は許されません。自分の選定基準で85点以上であれば、決断すべきではないでしょうか。世界経済の先行きも含めて、世の中によく分からない、不安材料は少なくありません。求められているのは決断力なのかもしれません。
 
 ○ 業者とお客さまの深いミゾ
 
 ダーティーイメージの先行する業界に身を置く仲介業者と半年やそこらの付き合いで全面的な信頼関係を築くことは難しい問題です。そもそも、決まってナンボの仲介業者と一生一度の買い物をするお客さまの立場は、出発点においても、動機においても違うものだということをまず認め合うことが大切ではないでしょうか。
 わが社が、3年前に不動産事業部を開設し、仲介業務を始めた時に心に決めたことがあります。不動産鑑定事務所がドロドロした世界に入り込んで成果をあげることができるかどうかは分からない。しかし、世の中やお客さまのお役に立てる可能性があるならば、チャレンジしてみる価値はあるという決意でした。
 
 お客さまの利益、お客さまの立場に徹して仕事をしてみて、それが世の中に受け入れられないのであれば、自分の判断や能力に何か足りないものがあったということだ。それが分かるだけでもチャレンジしてみるに値するという決断でした。
 
 何かお役に立つヒントはありましたでしょうか?
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男性
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不動産鑑定士
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