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3ヶ月程前のコラムでも同じテーマで、主として不動産の「物件情報」をめぐる格差について書きました。
インターネットが家庭にまで普及し、仲介業者がホームページ上で物件情報を積極的に公開するようになったために、物件情報の量という面では、お客様と不動産業者の間に格差はなくなりつつあるといえます。場合によっては、お客様の方が特定の地域に関しては業者よりも多くの情報を手に入れ詳しいというケースもみられます。それはそれとして、喜ばしい現象だと思っています。
 一生に一度の高額な買い物をするわけですから、多くの物件情報を入手し、現地を確かめ、建物の場合は内部の詳細を自分の目で確認することが、不動産購入の第一歩であり、最も大切なことと思うからです。
 インターネットが普及し、お客様が物件情報を容易に、大量に入手可能な時代がくると、不動産の仲介業者、特に買い手側の仲介業者(業界用語で「客坦」といいます)は必要がなくなるのではないかという議論がかつてありました。
 一言でいえば、情報格差解消=(イコール)「客坦」業者不要・消滅論といった議論でした。たしかに、物件情報を単に右から左に流すだけの仲介業者は世の中からその存在意義を問われ、存立基盤を失いつつあるのも現実だし、今後その傾向は一層強くなると予想しています。
 一方で、不動産購入に際しての「経験格差」というものが厳しく存在するというのもまた現実です。プロとして売買仲介を20年~30年経験し、物件の良し悪しから、取引をめぐる事故、トラブルまで多くを体験してきた仲介業者と、一生一度の初体験のお客様とでは「経験格差」がありすぎます。
 仲介業者の中には、この格差を利用(悪用?)してお客様を「あおったり」、追い込んだりする営業スタイルの人も見うけられます。いずれにせよ、その道のプロである仲介業者と初体験であるお客様の間には、大きな「経験格差」があることは厳然たる現実です。
 お客様がこの「経験格差」に対応するには三つの手法があるのではないでしょうか。
① お客様自身が多くの物件を実地に見て、多くの人の話を聞き、「不動産購入の初歩」といった文献や資料を精読し、プロに負けないぐらいの知識を身につける道です。
 
② 買い主の立場に立って、プロとしての知識と経験を役立ててくれる仲介業者を選び出し、その業者の知識と経験を積極的に利用・活用する手法です。この場合、業者の選定がポイントになることは云うまでもありません。
 
第三の手法は、①と②を併用する道です。物件選びから始まって、契約、引渡し、引っ越しに至る過程は「初体験」で、多少の不安はありながらも、本来は「夢」と結びつけながら家族全員参加型の一生一度の「楽しいイベント」だと思います。このお客様が家族と共に進めるイベント、物件購入プロジェクトチームにお手伝い役として参加させていただくことが仲介業者の役割だと思っています。
 私事ですが、30年前に所属していた地元のサッカーチームの横断幕には「走りぬけ!チームのために」と大書きされていました。今でもその言葉を思い出すと心が躍ります。わが社のモットーは「がんばりぬけ!お客様のために」です。
このコラムも33回を超えましたが、少しでもお客様の物件購入に際してのお役に立てればとの思いで続けているものです。プロとの経験格差を完全に埋めることはできませんが、プロの仲介業者をチームに引き入れることで、知識と経験を生かし、納得のいく、満足感のある「物件取得」は可能です。
 「走りぬけ!チームのために」
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高橋雄三
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不動産鑑定士
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