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あまり知られていないことですが、不動産業界、特に中小の仲介業者の世界は競争と協調・協力というルール、慣習が支配する世界です。一見矛盾するかに見える競争と協調というルールが結果として業界の近代化、活性化に役立っていることが開業3年目にしてようやく分かりかけてきました。
身近な例でいうとこんなことになります。売買仲介業者は、市内の売物件を一件でも多く獲得(売主・売物件を発掘し専任媒介契約を結ぶこと)するために知恵をしぼり、工夫を重ねて日夜努力しています。仲介業者どうしの競争関係という側面です。
かつては、売主様・地主様宅に日参し、宅地開発の同意書をもらい、開発・造成計画書を作成してハウス・メーカーに持ち込めば売買仲介業が成り立ったよき時代もあったと聞いています。今はそんな時代ではありません。売主およびその予備軍である一般の市民は仲介業者の日頃の仕事ぶりをよーく見ているといわれています。広告チラシ、業者の広告看板、インターネット経由のホームページ閲覧、口コミ等で業者の仕事ぶり、人柄、信用度をくりかえしチェックして、納得してようやく行動を起こすといわれています。
業者間の物件獲得競争は、実は信用獲得競争だと最近つくづく思うようになりました。お客さまの信用・信頼を得るために仲介業者どうしが公明正大に大いに競争すること、これは業界の活性化のためにも、不動産流通業界の近代化のためにも、世の中のためにも大いに役に立つことではないでしょうか。わが社も「適正な価格査定」の作成を最大の武器にしてこの競争に参加を続けるつもりです。
次に協調・協力関係という側面です。売買仲介業者は、持主・売主様から物件の売却依頼(専任媒介契約)を受けた場合、レインズ(国土交通省の指導の下に作られた不動産流通機構の物件登録システム)に物件情報を登録し、広く一般の仲介業者に公開して、物件の適正かつ早期売却に努めることを義務付けられています。
かつてのように、売物件の情報を一社あるいは仲間うちの数社で独り占めにして、買い客の現れるのをじっと待つという営業スタイルは原則としてなくなったとされています。
インターネット・ホームページによる物件情報の公開が日に日に進んでいる現在、物件情報を抱え込んでじっと来客を待つという営業方針の会社が、お客様の支持を得るとは考えられません。お客様の支持と信頼が得られるのは、第一に、より多くの物件情報をより速く、より詳細にお届けできる仲介業者だと信じています。
第二は、お客様の物件選びに始まって、資金計画、建築・リフォーム計画、取得時期選定など様々な悩みや困りごとに対してしっかりとサポートできる仲介業者でなければ信頼を得るのは難しいのではないでしょうか。
第三は、お客様にとって一生に一度の高額な買い物をするわけですから、価格の適正さ、物件の品質保証、取引の安全保障について十分な知識と経験に基づいてお客様のお役に立てる会社でなければ、お客様の支持は得られないのではないでしょうか。
物件情報は、広く業者間では公開され、どの仲介業者からでも情報入手は可能な時代になっています。業者間の情報の共有化・公開化は普及し、その意味では、業界の協調・協力体制は整備されているといえます。残された課題は、共有化された物件情報を基にして、物件を求めているお客様に対してどれだけお役に立てる会社に変身できるか、会社の体質改善、ひいては業界の体質改善が求められているのではないでしょうか。
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高橋雄三
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不動産鑑定士
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