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 「一期一会」(いちごいちえ)という奥の深い言葉があります。
 
 茶会の席での心得を説いたものらしいのですが、「生涯にただ一度まみえること」、つまり一生に一度限りであるという心づもりで、目の前のお客さまと本気で全力で、自分の総てをぶつけるつもりで「出会い」なさいといった意味でしょうか。
 
 茶道とは全く無縁な生活を送ってきた自分ですら、この言葉の意味の一端を理解できる(?)のですから、日本文化の底流には茶道や禅の精神は脈々と流れ続けているということでしょうか。
 
 人はこの世に生まれて、生涯を閉じるまで多くの人に「出会い」ます。
 
 家族との出会いに始まり、子供どうしの出会い、学校生活や仕事のうえでの出会い。近隣の人々との出会いや趣味やスポーツ、政治を通しての出会いまで、「社会的動物」としての人間は、母親との出会いに始まり、「閻魔大王」との出会いまで、その生涯は出会いの連続です。
 
 インターネットがここまで普及してくると、「ネット社会」という人類が経験したことのない、全く別な社会、世界が生まれつつあるのではないかと強く感じています。
 
 少なくとも、「情報」の受信、発信、つまり「出会い」という切り口でみたかぎりでは、ネット社会は今までの社会と「革命的」に違ったものになりつつあると感じます。
 
 13年程前のことです。「福島倶楽部」の例会に富士通本社のアウトソーシング事業部の森田部長をお招きして、「インターネットが変える世界」というテーマで、お話を聞く機会がありました。
 
 森田部長は、その場のパソコンからホワイト・ハウスのホームページにアクセスして、大統領府の内部案内からプレス・リリースまでを見せてくれました。
 
 回線の容量に制約があるので、今はこの程度だが、数年のうちに、使い放題、しかも回線利用料は無料の時代にまちがいなくなると断言したのが印象的でした。
 
 森田部長との出会いが、インターネットがもたらしてくれた「出会い」の第1号だったといえます。
 
 早速、仕事とはほとんど無関係に「地価・インフレ情報発信館」というホームページを立ち上げました。
 
 当時は小渕内閣が国債の大量発行政策に踏み切ったために、一部で「財政破綻」と「インフレ」が懸念される時代でした。
 
 財政破綻によるインフレが現実化した局面で、土地や不動産はインフレヘッジ(対策)資産として有効かというテーマに取りくむホームページという位置づけでした。
 
 「大型インフレの足音が聴こえる」という記事や「デフレVSインフレ・トレンドウォッチャー」という連載の解説には少なからぬ反響がありました。
 
 英文版も作ったので、市内の短大では時事英語のテキストに使いたいとの申し出もあったほどです。
 
 このホームページの開設をきっかけとした出会いが500人ぐらいだったでしょうか。
 
 その後、このコラムを載せている不動産事業部のホームページを通した「出会い」は月に延べ4,500人ぐらいになります。
 
 大部分は、福島市内に住んでいて、市内の不動産を探している方ですが、遠く広島にお住まいの方や首都圏に住んでいる方が、不要になった福島市内の物件を処分したいといった問い合わせも多くなっています。
 
 仕事上の出会いですが、コラムを読んだ上で、この会社なら、この人ならという心のかよい合う「出会い」だとの感を強くしています。
 
 今日の午前中も、70年以上も前からの借地の上に建っている建物のことで相談をお受けしました。
 
 当社のホームページを直接見た上での相談ではなく、コラムをよくご覧になっている方からの紹介で、訪ねてこられた方です。
 
 インターネット・ホームページの影響力の大きさを改めて思い知らされると同時に、自分のささやかな専門(?)知識が少しはお役に立ったのかという思いでこのコラムを書き終えました。
 
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プロフィール
HN:
高橋雄三
性別:
男性
職業:
不動産鑑定士
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