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 人間は「ウソをつく動物」だと云われています。では、他の動物はというと、言葉を使えないので「言葉のウソ」はつけないことは確かでしょう。
 
 しかし、動物にも「行動」によるウソはあるようです。「擬態」「カッコウの子育て」など、例は少なくないようです。
 
「言葉と行動で巧みにウソをつく動物」の集団としての人間社会で生活し、仕事をしていく上で、「ウソを見抜く力」は必修科目ではないでしょうか。
 
ウソを見抜く力の第一課程は、裏付け資料を揃え、分析することでしょう。
 
時の人、政権与党の「実力者」と、その関係者が「言葉と行動のウソ(?)」をめぐって窮地に立たされているようです。東京地検特捜部というプロ集団を相手にどこまで「真実(?)」を貫き通せるのか、見ものです。
 
ウソを見抜く力のLessonⅡは人間の「行動」をじっくり観察することです。その時は分からなくても、時間が経てばたいていのウソは見抜けます。
 
ウソを、積極的なウソと、消極的なウソに分けることもできます。
 
積極的なウソの典型としては詐欺的行為があります。不動産の例でいえば、建築不可能な土地を建築可能として売ったり、電気も水道も道路もない北海道の原野を「将来有望」などと称して売る「原野商法」あたりでしょうか。
 
積極的なウソは、少し調べれば分かりますが、問題は「消極的なウソ」つまり、都合の悪いことやマイナス情報を、知っているのに知らないふりをする、隠してしまうことです。
 
中古住宅や中古マンションの場合、持ち主も気がつかない欠陥が生じていることもあります。これを法律的には「隠れた瑕疵」といい、売り主が個人の場合は法律的には責任を負わなくてもよいことになっています。
 
売り主が法人、特にプロである不動産業者の場合は、「隠れた瑕疵」も最低2年間はその責任から免れることはできないと規定されています。
 
これからは、中古住宅や中古マンションの取引が活発になると予想されています。一般の人が中古住宅を安心して買えるような制度の整備が求められています。
 
安心取引の柱の一つが、ホームインスペクター(住宅性能検査)制度であり、中古住宅品質保障保険です。
 
この制度の実現に向けて、現政権は努力する方向はきまっているようです。問題は、実現するまで時間がかかるので、その間、業界としてどう努力するかです。
 
不動産の取引、特に中古住宅や中古マンションの取引に際しては、マイナス情報も積極的にオープンにする姿勢、その発見能力の向上、マイナス面、欠陥面の評価手法の確立等が求められています。
 
売り主の立場に立った場合、自分が永く住んでいた家については、良い面も、マイナス面もよく知りぬいているはずです。
 
良い面、メリット、建てる時の「こだわり」について十分な説明は、もちろん必要ですが、デメリット、問題点についてもぜひ積極的にオープンにして欲しいと願っています。
 
プロの仲介業者としては「隠れた瑕疵」も発見できるだけの能力を身につける努力は当然のことです。
 
だます方よりも、だまされる方が、「人間は上等だ」などと云われることがあります。だまされた人に対する、なぐさめの言葉としてはその通りでしょう。
 
しかし、プロの世界ではこんな言葉は通用しませんし、なぐさめにもなりません。だます側になってはプロとして失格なことはもちろんですが、だまされる側になっても、プロとしては失格です。
 
不動産鑑定士として、40年近く仕事をしてきました。「サギ師」「ウソつき」「不動産ブローカー」……といわれる方々とお会いする機会も少なくありませんでした。
 
不動産という「高額商品」に関わった仕事をするからには、裏の世界の手口や特徴、ウソとマコトの見分け方について実地の体験をすることは、何よりも大切だと考えたからです。
 
仲介業の仕事をする場合にも、少しはこれらの経験が役に立っているのかなーと、思っています。
 
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プロフィール
HN:
高橋雄三
性別:
男性
職業:
不動産鑑定士
自己紹介:

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