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遠交近攻という言葉は、中国の戦国時代(紀元前403年~同221年)の兵法書「三十六計」の中にあり、「遠きと交わり(同盟を組み)、近く(の相手)を攻める」という意味です。

 

200年近く続いた戦乱の時代に生まれた、「実践で鍛えられた知恵」として、現代でも十分に通用する内容ですし、学ぶべきことが多いといえます。

 

戦乱の時にあって、国家の指導者は、周辺国を攻め、「領土拡大・国家膨張」の戦略を採らざるを得なかったのは、ある意味では当然のことでしょう。

 

近くの敵対国に対し攻勢をしかけるには、その周りの外側の国と交わり同盟を結んで、敵対国を包囲する戦略が求められたわけです。

 

この戦略を基本に据えれば、「敵の敵は味方」となるわけで、戦略・戦術の幅も広がることになります。

 

戦国時代から2,200年余り後のグローバル化時代・インターネット時代の現代にあって、「遠交近攻」はどう生かすべきなのでしょうか。

 

身近な、ビジネスの世界で考えてみます。多くの場合、近くの同業者はライバルであり、同業者が集まっていくら懇親を深めても、本音の話は出来ませんし、期待できません。せいぜい、腹の探り合いで終わりです。

 

商圏がかぶらない、遠くの同業者とは悩みごとの相談も情報の共有・支援も心置きなくできるわけだし、仕事上の連携も可能になるわけです。

 

「一五会」という不動産鑑定士の勉強会が40年近く続いています。不動産鑑定士の15期の研修を受けた約140人の同期生のうち、25人程が毎年、各地で同期会・勉強会・情報交換会を開いているわけです。

 

私も、特別の事情がない限り毎回出席して、旧交を温めています。不動鑑定業界の実情や将来見通し等について、本音の話ができて、大変有益です。

 

不動産鑑定士の世界は、全国で5千人余りと非常に小さな業界であり、仕事の依頼者も公共機関が主で、限られたものです。

 

そんな限られた業界だけで生きていくことに物足りなさを感じて、不動産事業部を立ち上げて、不動産仲介業を始めたのが12年前です。

 

不動産仲介業(宅建業)は売りと買い、貸しと借りの物件情報を業界が共有し、契約・成約に結びつける情報サービス業です。

 

近くの、同じ地域の同業者は、お互いに競争者であると同時に協力者でもあるわけです。その意味では、遠交近攻だけではなく、「遠交近交」の関係も大切なわけです。

 

そんなことも少し分かりかけてきたところですが、面白い、やりがいのある仕事であることだけは確かです。

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プロフィール
HN:
高橋雄三
性別:
男性
職業:
不動産鑑定士
自己紹介:

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