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  この2年間程、不動産仲介業のあるべき姿、役割について考えに考えを重ね、なけなしの知恵を絞って、「ネット不動産フロンティアノート」を書き進めてきました。
 
衣・食・住という人間が生活する上での三大要素の一つに関わる仕事でありながら、不動産業界に対して、世の中の風当たりはなぜ厳しいのか?……、という疑問を解き明かすことが、執筆の動機の一つでした。
 
多額の費用を使って、折り込みチラシを配布すれば、その費用を回収するために、どうしても「しつこい営業」になりがちだという事情は分かりました。
 
福島市内で10万枚の折り込みチラシを配布するには約50万円の費用がかかります。
 
お客様からの問い合わせは5件あれば良いほうです。
 
これが、「しつこい営業」を生む原因であり、仲介業界が不信の目で見られる理由の一つです。
 
インターネットとホームページ、メールを活用すれば、多額の費用をかけて折り込みチラシを配布しなくても、お客様に「物件情報」を、速く・安く・正確にお届けすることができるようになりました。
 
インターネットとホームページ、メールが切り拓いた新しい不動産仲介業の世界です。
 
では、この新しい世界では、不動産仲介業者やその営業マンはどんな仕事をすれば良いのでしょうか。その役割は、どんなものでしょう。
 
そこで思い至ったのが、登山におけるガイドの役割ということです。
 
(社)日本山岳ガイド協会が「山岳ガイドの役割10ヶ条」を定めています。そのうち、不動産仲介業にもあてはまる5ヶ条について、ご紹介します。
 
(1)人命第一の行動をする。
 
……不動産仲介業に即して言えば、お客様の利益・立場を第一と考え、行動するということでしょうか。お客様は、命の次に大切なお金を支払って、一生一度の高額な買い物をするわけです。仲介業者は自分の立場・利益でなく、お客様のために行動することが求められるわけです。
 
(2)常に必要十分な体力や技術を維持しておく。
 
仲介業に置き換えれば、不動産取引、土地・建物についての知識や経験を積み重ね、お客様が安心・安全に住宅を取得することをサポートするということでしょうか。
 
 (3)参加者が目的の登山に適切であるか判断する。
 
お客様にとっては、住宅購入は初めての体験であるケースが大部分です。無理のない資金計画、返済計画についてプロとしての立場からアドバイスをして、場合よっては、別の物件、購入時期の延期も含めて助言できる仲介業者でありたいものです。
 
(4)天候や地形を把握し、ルートの判断をする。
 
土地・建物・環境・災害リスク、不動産にかかわる事項は千差万別であり、経済環境も変われば、将来予測も関係してきます。
 
一方的に、楽観的な見通しだけでなく、最悪の事態にも備えるアドバイスや判断が住宅取得案内人(ガイド)としての仲介業者には求められます。
 
(5)天候・ルート・顧客体調の良否により、登山の継続や中止の判断をする。
 
住宅取得は年収の4~5倍、生涯賃金の20%程度の高額な買い物です。
 
土地や建物という「商品」を見極める力だけでなく、「商品」が経済価値を維持する可能性や、お客様の体力(経済力)によっては、ルートの変更や登山(物件取得)そのものを中止、又は延期するという決断も大事なことです。
 
不動産仲介業者は、お客様が住宅取得という大事業・大目的を安心・安全に実現することをサポートするのが仕事です。
 
山登りの時に、信頼できる山岳ガイドを選ぶのと同じように、不動産会社選びも大切なことではないでしょうか。
 
 
 
 
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プロフィール
HN:
高橋雄三
性別:
男性
職業:
不動産鑑定士
自己紹介:

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