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春の潮干狩りに始まり、魚釣り、魚とり、山菜とり、キノコ採り、栗ひろい・・・、世の中には人を夢中にさせるような楽しいことが少なくありません。
その他にも、花を育てたり、木を植えたり、大豆やトウモロコシの種をまいて収穫を楽しんだり、トマトやナスを育てて「成果」を食したりと、素人でもできる楽しみも多くあります。
なかには、狩猟免許を取り、猟銃を手に入れて、クマやシカ、イノシシを追いかけ回す人もいたりします。
いずれの楽しみも約3,500年前まで続いた縄文時代のDNAがしっかりと日本人の心と体に染み込んでいるからでしょう。
戦後の高度成長期に、ふるさとを離れて、大都会で職を得て、工場やオフィスで、流れ作業や分業体制の下で、仕事の面白さや創造性の発揮と無縁であった「団塊」の世代が、退職後の仕事として農業・農作業に強い「あこがれ」と関心を持っているのもうなづけます。
かくいう自分も、時間と機会があれば、少しばかりの畑仕事にチャレンジしてみたいという願望を、ながいあいだ持ち続けてきました。
農作業への願望と関心を強く持つようになったキッカケの一つが、ソビエト連邦という国家が崩壊し、国民の多くが極度の経済的困難に陥ったにもかかわらず、餓死者がいなかったらしいということでした。
その理由の一つが、ロシアで古くから普及していた郊外型菜園「ダーチャ」にあるらしいということなので調べてみたことがあります。
200坪~300坪の敷地に、別荘兼用の農作業小屋を建て、トマト、スイカ、キュウリ、ジャガイモ・・・を週末農業として育て、楽しむ生活基盤があったために、最低限の食糧を確保でき、飢えをしのげたというが分かりました。
万一の、経済危機や飢饉に備えるだけでなく、農業・農作業には、何ごとにも代えがたい魅力・面白さがあるようです。
時間や規則にしばられることなく、自分の責任と才覚で仕事ができる。しかも、毎日の仕事・作業が「発見」と「驚き」に満ちている・・・。
上司の目を気にすることもなく、流した汗や創意・工夫が報われる・・・、何とも魅力的な世界に見えてしまうのも、うなづけます。
しかも、物質的な経済成長はもはや「限界」であり、これからは成熟社会になるとされる21世紀にあって、命の源である「農」とかかわり、生きがいを見いだせるとしたら、生活の「「質の向上」という意味で、新たなフロンティアになるのではないでしょうか。
趣味で楽しんでいるテニスの仲間から、福島市の郊外10㎞ぐらい離れた場所にある6,000㎡余りの畑を買う気はないかと打診されました。
いろいろ調べてみると、福島市の場合、40アール(4反歩・4,000㎡)以上まとまって取得するのであれば、農地法第3条(農地又は採草放牧地の権利移動の制限)の許可はOKとのことです。
70才を過ぎた高齢者が取得する場合でも、花を育てたり、ソバの種をまいたり・・・と「営農意欲・目的」が認められれば、積極的に許可を出すのが福島市農業委員会の方針だということが分かりました。
耕作放棄地に近いような畑の場合、反当5万円(50円/㎡)が相場のようです。
20万円余りの「投資」で農業者になれる・・・、夢のある話ではないでしょうか。しかも、農作業好きの仲間をさそって、ソバを育て、トマトを植え、ジャガイモを収穫できる・・・というGDPの統計数字には表れない、人生の満足感・生活の質の向上がはかれるわけですから、一石二鳥以上の効用が期待できそうです。