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お百度参り・お百度を踏むという祈願のしかたがあります。
私が唯一楽しみにしているテレビ番組鬼平犯科帳の昨夜版で、一人息子を拐かされた母親が裸足でお百度を踏み、疲れはてて途中で気を失うというシーンがありました。
それで憶い出したのですが、私が大学受験の浪人生活を送っていた時に、母親が相馬の家の近くのお寺で合格祈願のお百度参りをしてくれたことです。
東京で予備校通いをしていた正月明けだったでしょうか。ハガキで「さりげなく」知らせてくれました。
50数年前ですから、通信・連絡手段は郵便ハガキが主でした。「ふるさとの便り」が届くのは月に2~3回、こちらから出すのは、送金を受け取った時の返事ぐらいだったわけですが、この時のハガキだけははっきりと憶えています。
お百度参りに、どのぐらいの効用があるのかは分かりませんが、願いごとを叶えるために、何か行動をしなければ・・・という思いと、その思いを相手に伝えることで、伝えられた側が発奮するという効果はたしかにあるようです。
浪人生活も二年目で、ややたるみがちであった自分の心に、ムチ打つハガキであったことはたしかです。
それに加えて、お百度を踏むという行動は、一つのことに集中してかなりの時間を過ごすということであり、過去をふり返り、将来のことを考えるという意味でも、かなり有用な精神作用が働くのではないでしょうか。
家や土地を買うという決断や行動の場においても、「お百度参り」の行為は役に立ちそうです。
一生に一度といわれる買い物をするわけですから、現地・現場は百回とまではいかんくとも、最低でも7回は「お参り」すべきとされています。
朝、昼、晩、真夜中、早朝、雨の日、風の日、これぐらい現地を訪ねれば、多くのことが見えてきます。
くれぐれも、「早く決めないと、他の人で決まりますよ・・・」などという仲介業者の「アオリ行為」に乗せられないように気をつけて下さい。
一見して気に入った物件について、買う側がとるべき行動は、「購入申込書」俗にいう「買付証明」を売り主側に出すことです。
念のためつけ加えれば、「買付証明」は法的には買い主(予定者)を何ら拘束するものではなく、買い希望の優先順位を確保するためのものです。
もちろん、「買付証明」を受け取った売り主側については、他の買い主に対する仲介行為を一時的に中止し、「商談中」の扱いとして、買い主の最終判断を待つという、道義的責任は生じます。
お百度参りを物件探しにあてはめれば、信頼できる仲介業者のホームページを50回も100回も訪れ、徹底してチェックすることではないでしょうか。
自分の時間を使って、100回もホームページを見るのは大変ですから、希望条件をメールで仲介業者に登録し、条件に合致しそうな物件情報をメールで送ってもらうという手法が、最も合理的で、進んだ手法だと信じて、がんばっています。