忍者ブログ
[177]  [176]  [171]  [175]  [169]  [168]  [167]  [166]  [165]  [164]  [163
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

 「骨を拾う」という心にズッシリと響く重い言葉があります。「遺骨を拾い収める」という意から転じて、「お前のことを最後まで見届けるよ、思い切り、命を懸けてやってみなさい」という意味で使われる言葉です。
 
 私が大学を卒業して就職した時にトップから言われた言葉であり、今でも、鮮明に記憶しています。
 
 戦前に三菱商事ジャカルタ支店長を務めた鈴木一雄氏の言葉です。「日中貿易促進会」同期入所の3人を前にして、「お前達の骨は拾ってやる。胆を括って仕事をなし遂げろ!」と激励してくれたわけです。
 
 国交が断絶した状況下での民間貿易の窓口業務を担当するわけですから、そのぐらいの覚悟と使命感が求められていたということです。
 
 この職場には3年ほどの在籍でしたが、得たものは大きく、貴重な体験でした。幸い、骨を拾ってもらうことはありませんでしたが、私の社会人としての原点となる多くのことを学びました。
 
 最近の新聞報道で、遺骨を引き取らない、あるいは、引き取り手のいない「お骨」が少なくないとの記事を目にしました。
 
 世相を反映した現象なのでしょうが、何か「むなしさ」を感じます。こんな時こそ、宗教関係者の出番なのではないでしょうか。「葬式仏教」に堕落しているなどの批判に対して、行動で「志の高さ」を示すことが求められているのではないでしょうか。
 
 友人、親戚、親兄弟、少なくない故人の骨を拾ってきました。「棺(ひつぎ)を覆いて、その人の評価定まる」といわれますが、私などは、棺に入る前から、並み以下レベルではないかと自己評価しています。
 
 志の高さにおいては人後に落ちないつもりですが、行動や能力では評価は大いに分かれるところだと思うからです。
 
 せめて、残された人生を、世のため、人のためにつくすことで、人並みの評点をいただけるよう努力するつもりです。


******** ご連絡はこちらまで。********* 
PR
アーカイブ
ブログ内検索
プロフィール
HN:
高橋雄三
性別:
男性
職業:
不動産鑑定士
自己紹介:

アクセス解析
忍者ブログ [PR]