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コンシェルジュというと普通はグレードの高いホテルの総合案内人・困り事相談役といった意味で使われているようです。経験を積んだホテルマン、しかもホテル内外のことだけでなく地域のことや人の心の裏表までもよく勉強していて、そばにいるだけで相手に安心感を与えてくれる、そんな役割を果たせる人を指しているようです。
20年程前のことです。自分も若かったので地元福島の稲門会(W大OBの集い)の幹事役をやっておりました。たまたまその頃は、福島県知事も福島市長も早稲田のOBであったので例会には顔を出してもらうことが多く、いつも盛り上がる会となっていました。ある年の新年会のことですが、桑折町にあるAブレーキの工場長が30分程遅れてかけつけてきました。事情を聞くと、会場を間違えて福島駅の西口にある「エルティ」に行ってしまったとのことです。「早稲田OBの新年会をやっているはずだが…」と駆け込んだところ、「エルティ」のフロントレディは「それは6時から仲間町の○○荘でやっています。」とすぐにタクシーを手配してくれたので、30分遅れで駆けつけることができたとのことでした。これぞコンシェルジュのお手本ではないでしょうか。お客様の困りごとにはすぐに対応できる、そんな体制を「エルティ」は日頃から整えていたということのようです。「エルティ」の手塚会長とはよく知った仲だったので「何でライバルの宴会予定まで分かるのか…」と何度か聞いてみましたが、「たまたまです…」とか「最高の企業秘密です…」としか返ってきません。
いま、20年前の出来事を思い出しながら二つのことを考えています。一つは、20年前から西口の「エルティ」は婚礼・宴会・コンベンション部門でダントツの一番店だったということです。お客様の中には「○○の集い」といえば「エルティ」という思い込み、刷り込みが強く、少しそそっかしい人は駆けこんでくるというケースも少なくなかったのかもしれません。そんな場合の対応として、同業他社の予定もチェックしておくという体制を整えたのでしょう。それにしても、たいしたものです。手塚会長が多額納税者番付の常連であったのもうなずけます。
考えたことの二つ目は、不動産仲介業者は、不動産のコンシェルジュ、住宅のコンシェルジュを目ざすべきではないかということです。ホテルに泊まる、宴会に出席するだけの人に対して、コンシェルジュといわれる人々はこれだけの準備と対応をしてくれるのです。わが社と社員は、一生に一度の高額の買い物をするお客様に対してどこまでの対応ができているのか、大いに反省させられます。
福島市内で土地を求め、住宅を探し、家を建てたいと考えているお客様のために、私どもが準備し、勉強し、対応すべき課題はまだまだ数多く残されています。しかし、福島市内で、情報量・経験・知識・信頼感で一番といわれるような住宅・不動産コンシェルジュを目ざして努力します。これがわが社の今年の目標の一つです。
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リゾートホテルや一部ハウスメーカーのキャッチコピーに「上質な生活空間」を体験してみて下さい…、という文言を目にすることが多くなりました。たしかに、衣・食は豊かさや安さを実感できるし、時には過剰と思うこともあります。しかし、こと住生活となると上質とか豊かさとはいえないのが平均的日本人の実感ではないでしょうか。
1泊3万円を払えば高級リゾートを体験し、40坪の建物を2,500万円程度で建てれば、毎日「上質な生活空間」を楽しむことができます。しかし、高級リゾートの長期滞在は経済的に無理ですし、2,500万円の建物を1,500万円の土地の上に建てればローンは4,000万円となり、普通のケースでは「生活空間」は豊かだが、サイフは火の車となります。
福田内閣は「200年住宅」を内需振興等の柱とするようですから、10年~20年後には「上質な生活空間」を多くの国民が実感できるようになることでしょう。でも、生活は毎日のことであり、10年、20年後の夢では今の日常生活を満たすことはできません。
ここで、皆様に一つの提案をします。それは、発想の転換、つまり頭の切り替えをして、新築にこだわらないということです。30万都市福島は、公務員の多い都市です。特に退職した元公務員の人口比率は断然多いといわれています。この人たちが定年退職を前にして郊外に家を建てたのが20年~30年前です。これらの人たちが今70才~80才に達し、自宅を売却し中心部のマンションに移るケースが多くみられます。大都市に定住した子供達の家に移るケースもあります。人生経験も豊かな人が、環境・設計にこだわり、材質・施工に目を光らせて建てた住宅は30年経ってもビクともしません。建てた人の設計思想とフィーリングが合い、環境が気に入れば、手頃な価格で「上質な生活空間」が手に入ります。手頃な価格とは、年収の3倍~4倍です。年収の5倍以上となると「サイフ」が上質ではなくなる恐れが強いからです。
「寝に帰るだけの家」ではなく、「上質な生活空間」で心に余裕を持ち、感性や意欲を高めながら生活を楽しむ、そんな住宅取得のお手伝いが、わが社の使命だと自分に言い聞かせています。
今年は食品の品質管理が各地で問題になった年でした。
命や健康にかかわる事から、産地のゴマカシまで様々なレベルの「偽装」が発覚したわけですが、これを他山の石として良い方向に向かうことを願っています。
不動産業界では数十年も前から、住宅の品質管理が大きなテーマとして取り上げられてきました。快適で安全な住宅を取得したいという人々の希望に応えるべく業界あげて努力してきたはずですが、「日暮れて、道遠し」の感は否めません。
新築住宅に関しては「住宅の品質確保法」などで着実に改善に向かっています。
問題は中古住宅、中古マンションです。
欧米では、よく手入れされた住宅の資産価値は向上することさえあるといわれています。日本の木造住宅は築後約30年で市場価値はゼロなどと一般には云われています。この違いはどこからでてくるのでしょうか。
一つの原因としては、日本の自然条件の厳しさをあげることができます。
高温多湿の梅雨時から夏、厳しい寒さの続く冬に加えて地震の多発。日本の木造住宅は、設計・施工・使用建材・維持管理と多くの難題をかかえていることもたしかです。
二つ目に、わが国個有の「住宅感」が影響している気がします。「方丈記」の時代から、日本人の心の中には「雨風をしのげればよしとする」住宅感がひそんでいるのではないでしょうか。特に戦後の住宅難の時代に建てられた住宅は、そんな「設計思想」に基づいた建物が多いと感じます。
日本がモータリゼーションの時代を迎えて約30年、中古車に関しては、プロの査定に基づく品質チェック、価格査定があり、流通システムは完成しています。
一方、中古住宅については、品質チェック・保証システムも価格査定システムもまだまだです。
自分のライフワークの一つとして中古住宅の性能評価システムの確立と普及に取りくむつもりです。
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