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「100年住宅」、「200年住宅」という言葉を最近よく耳にします。福田前総理が永く会長を務めている自民党住宅土地調査会が以前から提唱している構想です。
○ まず地盤をしっかり調査し、100年に一度の地震にも耐えられる基礎工事を行うこと。
○ 住宅の使用部材の耐久性基準を厳格にして、100年、200年の使用に耐える住宅とすること。
○ 風呂・トイレ・キッチン等の給水、排水等を伴う水回りについては、20年~30年での交換・修理を容易に行える設計とすること。
○ 断熱性、気密性、遮音性の基準を厳格にし、特に外壁については、四季の変化に加えて梅雨時もあるという日本固有の厳しい自然条件に耐える資材を開発・使用を義務づけること。
○ これから新築される住宅については「住宅履歴書」を義務づけること。その内容としては、設計図や施工図、工程の記録や写真、使用建材や設備機器の情報、入居後の維持保全歴など、住宅に関する資料・情報を各住宅別にまとめたものとする。
この「200年住宅」構想が実現すれば、日本の中古住宅流通は将来的に根本から変わるのではないかと期待されています。しかし、これによって中古住宅の流通市場が変わるのは20年後、30年後であって、「平均寿命」30年の耐久消費財といわれている今の中古住宅流通市場が急に変わるわけではありません。
はっきり言って、今の中古住宅流通市場は玉石混交の世界です。築後40年近く経過しても、腕の良い大工さんが選りすぐった材料を使って建てた住宅は、あと50年は十分に使えるものも少なくありません。
築後20数年でも、「大量供給」の建売住宅などには文字通り「耐用年数」を過ぎたものもみられます。
問題は、「玉石混交」の中から「玉」を見分け、選び出すことではないでしょうか。逆の面から見れば、「石」は石として見分け、石にふさわしい値付けをすることが、いま求められているともいえます。
以前にもご紹介しましたが、東京と大阪に事務所を持つさくら事務所の「ホームインスペクション(建物調査)」がいま注目されています。昨年比で226%もの中古住宅調査の依頼を受けているそうです。
幸い、当社にも建物調査の仕事に10年近く携わってきたスタッフがいますので、「日本ホームインスペクション協会」の正式メンバーとして参加し、福島でのマンションを含めた中古住宅の流通の活性化に役に立つべく準備を進めています。値付けのプロである不動産鑑定事務所が、「建物調査」の技術力を向上させることで、お客さまの中古住宅取得の際に一層お役に立てるものと確信しています。
そんな努力を業界全体として取りくむことで、わが国の住宅が「耐久消費財」から文字通りの資産としての役割を果たせる日が一日も早く実現することを願ってやみません。
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