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「敵ながら天晴れ」という人間に対する誉め言葉があります。主義・主張、お互いの立場や利害が鋭く対立する関係、つまり「敵対的関係」にありながらも相手側から高い評価を受けるといった意味でしょうか。人物評価のランクとしては最高位の言葉ではないかと思っています。
歴史上の人物で「敵ながら天晴れ」と相手側から評価された人物について思いをめぐらしてみました。江戸幕府の殿役(敗退戦の責任者)をつとめた勝海舟を筆頭にあげることに誰も異論はないでしょう。
国民党の指導者であった蒋介石総統に対しても「敵ながら天晴れ」という評価が日中両国に根強く残っています。日本国内では、日本敗戦時に「暴に報いるに徳を以ってせよ」との「大人」としての対応についての評価であり、中国国内では、国共合作=抗日統一戦線に踏み切ったことに対する勝ち組(中国共産党指導部)の評価です。立場や利害が鋭く対立する、時には戦いの相手となる側から高い評価を受ける人物は、味方の側とすれば、これほど力強いことはないでしょう。
身近な例でいえば、福島在住の二人の現役弁護士を思い浮かべることができます。一人はY弁護士です。40年程前に「福島交通」という会社は年中行事のようにストライキなどの労働争議の頻発する会社でした。織田大蔵という全国に名の知られた「名物社長」が陣頭指揮をして「労組弾圧」を強めれば、組合側も「国民の足」(当時、地方のバスは文字通り住民の足でした)を人質にとり、私鉄総連という全国組織の応援も得、お互いに一歩も引かぬ「対決」を続けていました。この福島交通の労組の顧問弁護士をしていたのがY弁護士です。
ある会席で二人が同席する機会があったそうです。織田社長は、Y弁護士の席に近寄り、「事実をならべて、道理を説く」というあなたの仕事ぶりに感心している。一連の争議が終わったら、ぜひ福島交通という会社の顧問弁護士になってもらいたいと頭を下げて頼んだということです。もちろん、Y弁護士は丁重にお断りしたそうです。その理由として「あなたはずいぶん変わった人なので…」という言葉を添えたと伝えられています。
ご紹介するもう一人の「天晴れ弁護士」は福島県で初の女性弁護士となったW弁護士です。訴訟事件で相手側(敵側?)に回したらこんなに手強い弁護士はないことで名高く、依頼者は多いのですが、依頼人を選ぶことでも有名で、スジの悪い人や案件は引き受けてもらえません。
不動産事業部を立ち上げて3年半になりますが、売主と買主では「価格」をめぐっては、その立場は相反するものであり、時には鋭く対立するケースもあります。間に入った仲介業者は何とか折り合いをつけてまとめようと努力しますが、業界固有の慣習やカケヒキもあり、苦労が絶えません。当社の原則的な立場は、売主側、買主側、いずれの仲介の場合でも、物件の良い面も、マイナス面も最初から明示し、相手側の判断、結論をじっくり待つという姿勢です。徒にカケヒキをしても相手側に見抜かれるのがオチですし、時間の無駄と考えるからです。
この業界に仲間入りしてまだ日が浅いので、部分的な体験からの感想ですが、福島の不動産仲介業界にも「敵ながら天晴れ」(誤解のないように申し添えますが相手側の立場(敵?)という意味です。)という評価に値する「人物」が何人かいることが分かりました。海千山千といわれる業界で、もまれながらも立派な仕事ぶり、姿勢を身につけた人々です。「風雪は男を磨く」という表現がぴったりする人にも何人か出会いました。嬉しいことです。
人の評価は「棺を覆いて事さだまる」といわれていますが、生きているうちに「敵ながら天晴れ」と、たまには云われるような生き方をしたいと心がけています。
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人種差別、身分差別、男女差別、就職差別、…差別という言葉は、不当な…、不合理な…という意味で使われるのが一般的です。ところが、企業経営や経営戦略の世界では、「差別化」こそが生き残り策であるとして、むしろ奨励され、その具体策が論議されています。
云うまでもないことですが、身分、階級、民族、性、病気、障害、…等による差別は、「本人の努力によってはどうすることもできない事柄で不当な扱いをすること」であり、人権意識の高まりとともにその不当性についての認識は広く理解されるようになってきました。
ものの本によれば、差別の動機は、動物としての人間が本来持つ「競争意識」と深い関係があるといわれています。つまり、厳しい競争社会のなかで、人間は自分の安定を確保し、拡張しようとする性質を強く持っている。その意識、性質の一部が他人の価値をおとしめることで相対的に自分の価値を高めようとする行為=差別行為、差別意識として現れるということのようです。
このコラムでも幾度か書きましたが、「競争心」は他人との競争ではなく、自分自身との競争、つまり「向上心」として活用すれば、人生は楽しく、結果もついてくるのではないでしょうか。今日の自分よりも、明日の自分は一歩か二歩、知識なり、学力なり、体力なりが向上する、そんな競争心は大いに奨励されてしかるべきですし、世の為、人の為にもなるし、もちろん自分自身のためにもなるはずです。個人の生き方、生きざまとしてはこの考え方はまちがっていないと思います。
ところで、経済の世界、産業界にあっては「差別化」こそが厳しい競争に生き残る「唯一の策」などといわれて久しいことであります。他社との競争に勝つためには、どこで差別化をするか、自社の強みや特徴をどのようにして打ち出すか、総ての経営者が、日夜頭を悩ませている問題です。「差別化」こそが総てなどと勘違いして、違法・不法な手段に手を染める経営者も少なくありません。
ニューヨーク発の世界金融危機の影響を受けて、世の中は不況の影が強まっています。不動産の世界に限らず、総ての業界がその影響から逃げるわけにはいかないでしょう。
わが社も企業間の公平な競争、業界内での公平な競争というワク内で「差別化」をはかり、自社の強み、特徴を前面に出してがんばり抜くつもりです。その「差別化」の内容としては、お客さまの「納得」、「共感」、「信頼」、「支持」をいただける仕事のスタイル、仕事の仕組みを貫き通すことにつきるのではないでしょうか。企業としての「向上心」を高めることが結果として企業間の競争にも勝つことにつながるのではないでしょうか。
スタッフ一同の仕事ぶりを暖かく見守って下さい。
前回、「不動産の金融資産化」というテーマで、実物資産と金融資産について、それぞれのリスク、メリット、デメリット、相互の関連、運用上の留意点などについて書きました。さっそく、古い友人の1人から意見が寄せられました。それは「人的資産」についての指摘でした。
日頃から仕事や人付き合いの上で、どれだけ「貸し」を多くできるかでの人の値うちが決まる・・・といってきた自分としては、まさに同感の指摘です。以下にその大筋をご紹介します。
不動産などの「実物資産」、お金や証券などの「金融資産」とあわせて、自分自身が資産である「人的資産」を高め、多くすることが、豊かな人生を送るための大きな財産になるのではないか。
人的資産には、キャリアアップ、資格取得など経済的な側面が強いものと、いろいろな分野の人との人脈づくり、健康の維持・促進などお金に換算できないものがあるのではないか。
たとえ、世界大不況が起こっても、この人的資産の価値は減ることがない。むしろ、苦しい時代こそ、「人的資産」の値うちは増すのではないか・・・との指摘でした。
まったく同感です。
昔から、苦しい時の友人が「本当の友人」といわれています。世の中は、これから厳しい時代が予想されますが、本当の友人を含めて「人的資産」を増やし、手をたづさえて乗り切ってゆくことが特に大切な時代だと思います。
さらに加えるならば、どんな分野の仕事でもお客さまの一番身近にいて、そのお役に立つという「御用達」と「品質」に徹することが難関を生き抜く姿勢、知恵だと思います。
当社のスタッフ一同、お客さまの身内、友人のつもりで皆様方の物件選び、住宅購入のお手伝いをさせていただく覚悟です。
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