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不動産事業部のホームページを今週の月曜日から全面的にリニューアルしました。旧来のHPは㈱ビス経営アカデミーの基本設計に基づきながらも、当社のスタッフが独自の改良を重ねてきたものであり、約2年のあいだに17,000余のアクセスをいただきました。ビズ経営アカデミーの本村靖夫会長様と、繰り返しホームページをご覧いただいた皆様方に心から感謝申し上げます。
 新しいホームページはリング&リンク㈱作成の@dreamというソフトを基本にしたものであり、売買仲介部門と賃貸仲介部門を同時に立ち上げました。切り替えにあたり、作業の不手際や遅れから何かとご迷惑をおかけすることも多いかと存じますが、「生みの苦しみ」としてあたたかく見守ってやって下さい。そしてこのホームページが福島の「不動産情報発信館」として育っていくことに皆様方の力と知恵をぜひお貸し下さい。
 新しいホームページの特徴・利点は、一言でいえば写真や間取図、公図(土地の図面)を多く採り入れ、皆様方の物件選びの判断材料を質・量ともに高めたということです。
 新しい物件を取得(業界用語で売主・貸主あるいは売主・貸主側の仲介業者から買い客、借り客の紹介・仲介について依頼・了解を得ること)した場合、まず現地に出向き、物件の良否、外観、周辺環境を調査し、写真も3~4枚撮ってくることになります。これらの現場情報、最新情報をパソコンに入力し、問い合わせがあった物、あるいは会員登録されたお客様の希望条件に合致した物件をEメールで即座にお届けできる体制が整いました。
インターネット時代、Web2の時代の最先端を行くシステムを構築すべく、全社員が全力で取り組んでいます。改良・修正の容易なシステムですので、皆様方の意見、感想、希望などをぜひお寄せ下さい。お待ちしております。
なお、毎月発行している福島市内の売物件の「不動産情報誌」は従来通り発行いたします。
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市町村合併で南相馬市小高区となった旧小高町内の中古物件の売却依頼を受けました。東京都調布市に住むYさんからです。
旧小高町で今年の2月まで1人暮らししていた87才の伯母さんが転倒して軽いケガをしたのを機会に、湘南の老健施設に入ることになったとのことでした。近くに住む75才の妹さんが毎日のように訪ねてくれるので、本人は今の生活に大変満足しているとのことです。ただ一つ気がかりなことは、住む人の無くなった小高の家のことだということで、Yさんが売却について調査、準備を役割分担したということのようです。
Yさんは、まずインターネットで南相馬市の不動産業者を調べたそうです。その結果、小高区には仲介業者が1社もないことが分かったそうです。正確には1社あったのですが、昨年廃業したとのことです。調べる範囲を福島県内まで広げたところ当社のホームページが目にとまり、不動産鑑定事務所も兼業しているなら、売却価格の査定も適正にしてくれそうだということで、電話がありました。4月初旬のことです。
その後、現地立ち会い確認を済ませ、カギをお預かりしました。電話で3~4回連絡しあっていたとはいえ、初対面の私どもを全面的に信頼しカギを預けてくれたことで、この信頼に応えなくてはという気持ちが一段と強まりました。1週間後に価格査定書を郵送し、売却価格が決まり専任媒介契約も結びました。
当社が考えた売却の手順としては、①「売物件」看板を付ける。②旧小高町内で新聞折込チラシを全戸配布する。③物件の周辺地域に広告チラシ2,000部を戸別配布(ポスティング)する。④レインズに登録し、南相馬市内の仲介業者2~3社に買い客の紹介を依頼するという順序でした。
普通であれば、この順序で仕事を進めても早くて2ヶ月、通常は3~6ヶ月、長い場合は2年もかかるのが、今の不動産市場の実状です。ところが、この物件の場合、現地に「売物件」の看板を付けた次の日に電話が1件あり、3日間で4件の問い合わせがありました。5日後に2人のお客様をご案内し、建物内部も見ていただきました。最初に電話をいただいたお客様をまずご案内したわけですが、建物内部を見てその場で即決されました。「不動産購入申込書」(業界用語で買付証明といいます)を書いてもらったので、1時間後にご案内したもう1人のお客様には事情をお話しして、何らかの事情で先客がキャンセルになった場合は、優先してご連絡しますということでご了解をいただきました。
私どもは、看板を撤去して福島に戻りました。その日の午後、看板撤去後にもう1件の問い合わせの電話があり、計5人の買い希望客があったことになります。
 
私どもは、今回の物件売却のことから多くのことを学びました。
 
①旧小高町には、売物件、特に中古住宅の売物件が少なく、人通りの少ない住宅街に看板1枚掲げただけで、問い合わせが集中する今どきめずらしい特別な地域であること。
 
②多くの問い合わせをいただいた場合、お客様を案内する順番が非常に大事であること。幸い今回の場合、最初に問い合わせをいただいたお客様を最初に案内し、即決となったので「結果オーライ」だったのですが、案内のルールの明文化・明確化を痛感しました。
 
この業界では架空の競争相手を持ち出して早期の決断を迫る「あおり行為」ということが今でも、一部では行われているといわれています。わが社では当初から、お客様が冷静な判断ができるように十分な時間をかけて物件を案内し、順序を追って説明した上で、次のステップに進むというやり方を貫いてきたつもりでした。今回の場合、短期間に問い合わせを多くいただいたために「問い合わせ順位」と「現地案内の順序」、加えて「他にも案内予定のお客様がいること」についての伝達に迷いと混乱が部分的に生じました。結果として3番目に案内する予定だったお客様には大変ご迷惑をおかけすることになりました。お子様が外から建物を見て大変気に入られ、ぜひ購入したい物件だっただけに非常に残念がられていました。
人間社会の縁談であれば、お互いに相手を選ぶ権利があるわけですし、お断りすることもできるわけですから、同時に多くの話が持ち込まれても特に困ることはない(?)のかもしれません。
不動産取引をめぐる商談の場合、金銭的な利害がムキ出しになるためか、思惑やかけ引きが強く係わってしまい、間に入った仲介業者はふり廻されて神経をすり減らすケースも少なくありません。
「娘1人に縁談5件」などと喜んでばかりはいられないことを学ばされた今回の一件でした。
15年程前に、不動産鑑定士の内部広報誌に「時間を味方にする」(http://www10.plala.or.jp/tika-infre/jikanmikata.html)というコラムを載せたことがありました。自分としては、あたりまえの生活信条の一端を書いたつもりでしたが、同業の鑑定士からだけでなく、市内の勉強会の仲間からも少なからぬお誉めの言葉をいただきました。「鑑定のひろば」という広報誌に載せた後で、「木曜会」という異業種交流会の月報にも転載したからです。「目からウロコ…」とか「こんな生き方があったのか…」、「あなたは普通の人とどこか違うとは感じていたが、その理由がよく分かった…」といった過分のお誉めの言葉でした。コラムの内容は概ね次のようなものです。
 
○ 金もない、たいした能力もない、あるのは気力と時間だけの自分にとって、時間を味方にするということは物心ついてからの生き方になっていた。
○ 今、当面の問題のために、今の時間を使う。これでは時間は味方になってくれない。将来のために、今の時間を使う。そうすれば、時間の経過につれて、展望は開け、末広がりになり、時間も味方してくれるのではないか。
○ 時間を味方にすることと、時間を効率よく使うことは本質的に異なることではないか。効率化は、時間を大切にすることではあっても、決して時間を味方にすることではない。経験的には、むしろ、回り道こそ時間を味方にする生き方ではないか…。
○小さな目先のソロバンではなく、時間を味方にする大きなソロバンがはじけなくては、長い人生おもしろくない。
 
こんな主旨のコラムでしたが、念のためと思って、YAHOOの検索エンジンで「時間を味方にする」と入力してみると、1,560ページがこのテーマで表示され、私のコラムは順位2位に載っていました。同じようなことを考えている人が世の中にはいるものだということが分かりました。
ところで、不動産事業部を開設して丁度3年になります。福岡のビズ経営アカデミーの指導の下に、ノウハウとソフトを導入し、印刷機を購入して、毎月新聞折込チラシを市内全世帯配布を目標に努力してきました。当初は10万部の折込広告に30件~40件の問い合わせ、反響がありましたが、最近は問い合わせ、反響が激減しています。
一方でホームページをご覧になったお客様からの問い合わせは月に30件近くと激増しています。遅ればせながら、わが社も新聞折込チラシを止め、ホームページ中心の情報提供に切り替えることにしました。(毎月発行している「不動産情報」誌は今まで通りお届けしますのでご安心下さい。)
不動産事業部を開設するにあたって、心に誓ったことがあります。それは、ダーティーなイメージが先行しがちなこの業界にあって、お客様の立場に徹して仕事をすること。お客様の味方に徹すれば、お客様にも必ずわが社の味方になってもらえる。最初は手さぐりで、困難に直面するかも知れないが、いい仕事を続ければ、必ず時間は味方になってくれる、お客様の支持をいただけるという信念に近いものでした。
おかげさまで、ようやく私どもの考え方や、仕事のやり方が理解され、仕事も軌道に乗りつつあります。ホームページをくり返しご覧いただき、拙いコラムをお読み下さっている皆様方に心から感謝申し上げます。
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プロフィール
HN:
高橋雄三
性別:
男性
職業:
不動産鑑定士
自己紹介:

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