×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
哲学とは何ぞや?と正面から問われ、それを一言で語るのはやっかいなことです。しかし、それを科学との対照で言えば分かりやすくなります。
科学は、実験できること、つまり実証できること、または測定できることを対象にし、その法則を探すことです。
哲学は、実験できないこと、あるいは実証できないこと、測定できないことを対象に、前提と論理で組み立て、追求することだと云われています。哲学が対象とする意識や観念・理念・倫理は、実験できないからです。
なぜ、こんなことを考えたかといえば、経営理念、不動産仲介業の経営理念・経営倫理について、いつも頭の中にあるからです。この業界で、今一番足りないもの、世の中から求められているものが、経営理念、経営倫理だと思うからです。
経営理念とは、別な言葉でいえば、広い意味での「経営哲学」ということでしょうか。
不動産仲介業者に、誰も経営理念や経営哲学・倫理など求めていない。それは八百屋に行って、魚を求めるようなものだと言ってしまっては、それまでです。
世間からはそう思われ、ほとんど期待されていないとしても、企業が、仲介業者が世の中に存続し、仕事を続けていくためには、経営理念・企業倫理は絶対に必要なことではないでしょうか。
むしろ、世の中から不信の目で見られ、「存在意義」が見えにくくなっているからこそ、経営理念・企業倫理を高く掲げるべき時だといえるのではないでしょうか。
昨年の暮れから、ネット不動産フロンティアノートを書き進めています。17回分を書き終え、ホームページには14回分まで載っています。
いま、「不動産仲介業の本質と特徴」という章を書いていますが、仲介業のあるべき姿と現実の落差の大きさを改めて感じています。
経営理念とは、
① 会社は何のために存在しているのか。
② 会社の目標・使命は何か。
③ 会社はその目標・使命を達成するためどんなやり方で行くのか。
といったことです。
経営理念といえるほどの立派なものではありませんが、わが社の場合、不動産事業部開設時に、②にあたるものとして、三つの目標と使命を定めました。
わが社の目標と使命
○ 地域で信頼一番店を目指すこと。
○ 数多くの物件情報を提供し、物件選びのお手伝いをすること。
○ お客さまの取引の安全をサポートし、保障すること。
①については、明文化はしていませんが、不動産仲介業というサービスを通して、「顧客満足」を提供すること。お客さま本位のビジネスモデルを確立し、普及させることで、不透明な、信頼感に欠ける不動産仲介業に新しい風を吹き込みたいということです。
③については、インターネット・ホームページを全面活用するネット不動産という新しい手法を採用し、物件情報と専門知識の提供により、お客さまの住宅取得のお手伝いをすることです。
以上が、不動産仲介業の経営理念・経営哲学というレンズを通して見た、わが社の経営理念です。
不動産仲介業の「哲学」という主題からは、少し外れましたが、仲介業者に求められる倫理・「あるべき姿」という意味で少しはご理解いただけたでしょうか。
次に、不動産仲介業の「科学」について考えてみました。「経営科学=経営学」の立場から、不動産仲介業、特にネット不動産を分析してみる試みです。
ホームページの運営を通して、物件情報と会社情報を提供し、お客さまの信頼と共感をいかに獲得できるかという実験・実証・測定ができるという意味では「科学」といえます。
いささか、長くなりましたので、不動産仲介業の「経営科学」は次回にいたします。ご期待下さい。
PR
昨秋の新聞に超特急「つばめ」の記事が載っていました。
1930年(昭和5年)10月、蒸気機関車に引かれて、東京-神戸間を当時としては最速の9時間で結んで、「超特急」と呼ばれた……との記事です。
この記事を読んで、3才の頃、東海道線「二宮駅」の近くでこの「つばめ」を見たことを憶い出しました。
私の父は、その頃国鉄に勤めていました。関西方面に出張する用事があったのでしょうか。「つばめ」の最後尾の展望車に乗って行くことが、前の晩の食卓で話題になったのでしょう。
学齢期前だったので、母親に連れられて、弟と3人で「見送り」に行きました。
最後尾の展望席に立って手を振っていた父の姿をはっきりと記憶しています。
二等車(今で言うグリーン車)の展望席に乗れるということを、誇らしげに語っていたようでした。
しばらくの間、「つばめ」の名は列車ダイヤから消えていましたが、民営化後の92年にJR九州で復活、04年からは九州新幹線を走っているとのことです。
九州新幹線が全線開通し、東京乗り入れが実現した暁には、ぜひ乗ってみたいと思っています。しかも、グリーン車で「西郷どん」の待つ(?)鹿児島に「乗り込み」たいものです。
人間は「ウソをつく動物」だと云われています。では、他の動物はというと、言葉を使えないので「言葉のウソ」はつけないことは確かでしょう。
しかし、動物にも「行動」によるウソはあるようです。「擬態」「カッコウの子育て」など、例は少なくないようです。
「言葉と行動で巧みにウソをつく動物」の集団としての人間社会で生活し、仕事をしていく上で、「ウソを見抜く力」は必修科目ではないでしょうか。
ウソを見抜く力の第一課程は、裏付け資料を揃え、分析することでしょう。
時の人、政権与党の「実力者」と、その関係者が「言葉と行動のウソ(?)」をめぐって窮地に立たされているようです。東京地検特捜部というプロ集団を相手にどこまで「真実(?)」を貫き通せるのか、見ものです。
ウソを見抜く力のLessonⅡは人間の「行動」をじっくり観察することです。その時は分からなくても、時間が経てばたいていのウソは見抜けます。
ウソを、積極的なウソと、消極的なウソに分けることもできます。
積極的なウソの典型としては詐欺的行為があります。不動産の例でいえば、建築不可能な土地を建築可能として売ったり、電気も水道も道路もない北海道の原野を「将来有望」などと称して売る「原野商法」あたりでしょうか。
積極的なウソは、少し調べれば分かりますが、問題は「消極的なウソ」つまり、都合の悪いことやマイナス情報を、知っているのに知らないふりをする、隠してしまうことです。
中古住宅や中古マンションの場合、持ち主も気がつかない欠陥が生じていることもあります。これを法律的には「隠れた瑕疵」といい、売り主が個人の場合は法律的には責任を負わなくてもよいことになっています。
売り主が法人、特にプロである不動産業者の場合は、「隠れた瑕疵」も最低2年間はその責任から免れることはできないと規定されています。
これからは、中古住宅や中古マンションの取引が活発になると予想されています。一般の人が中古住宅を安心して買えるような制度の整備が求められています。
安心取引の柱の一つが、ホームインスペクター(住宅性能検査)制度であり、中古住宅品質保障保険です。
この制度の実現に向けて、現政権は努力する方向はきまっているようです。問題は、実現するまで時間がかかるので、その間、業界としてどう努力するかです。
不動産の取引、特に中古住宅や中古マンションの取引に際しては、マイナス情報も積極的にオープンにする姿勢、その発見能力の向上、マイナス面、欠陥面の評価手法の確立等が求められています。
売り主の立場に立った場合、自分が永く住んでいた家については、良い面も、マイナス面もよく知りぬいているはずです。
良い面、メリット、建てる時の「こだわり」について十分な説明は、もちろん必要ですが、デメリット、問題点についてもぜひ積極的にオープンにして欲しいと願っています。
プロの仲介業者としては「隠れた瑕疵」も発見できるだけの能力を身につける努力は当然のことです。
だます方よりも、だまされる方が、「人間は上等だ」などと云われることがあります。だまされた人に対する、なぐさめの言葉としてはその通りでしょう。
しかし、プロの世界ではこんな言葉は通用しませんし、なぐさめにもなりません。だます側になってはプロとして失格なことはもちろんですが、だまされる側になっても、プロとしては失格です。
不動産鑑定士として、40年近く仕事をしてきました。「サギ師」「ウソつき」「不動産ブローカー」……といわれる方々とお会いする機会も少なくありませんでした。
不動産という「高額商品」に関わった仕事をするからには、裏の世界の手口や特徴、ウソとマコトの見分け方について実地の体験をすることは、何よりも大切だと考えたからです。
仲介業の仕事をする場合にも、少しはこれらの経験が役に立っているのかなーと、思っています。
最近の記事
(11/01)
(04/26)
(12/28)
(10/03)
(09/29)
(08/31)
(07/12)
(07/10)
(06/13)
(04/28)
カテゴリ
アーカイブ
ブログ内検索
アクセス解析