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 日本の超一流といわれる企業名を書き連ねましたが、共通するものは何でしょうか?すぐにピンとくる人は、不動産業や住宅産業にかなり精通した人だと思います。答えは、いずれも住宅産業に進出を試みて、苦戦したり、撤退したり、まあまあがんばっている企業ということです。
 
 トヨタが「豊田家」の家訓を生かして、「一代一産業」の成功を目ざして住宅産業に進出して丁度35年になりますが、成果は上がっていません。朝日ソーラーの営業ノウハウの吸収やミサワホームとの提携も結果は出せていないようです。東芝にいたっては、30数年前に「東芝ハウジング」として全国展開しましたが、20年前に完全撤退しました。
 
 積水と旭化成は、戦前の「日窒コンツェルン」の流れをくむ会社で、戦後早くから住宅産業にも進出しました。現在の全国シェアは、積水ハウス4.2%、積水ハイム2.2%、旭化成(ヘーベルハウス)2.2%です。因みに、ミサワホームのシェアが2.2%ですから、住宅業界は大手企業といえども優位な立場に立てない厳しい業界であることが分かります。
 
 わが国の住宅産業、住宅市場の特徴・特殊性として、海外と比べて価格が高いこと、寿命が短いこと、その反映として中古市場のボリュームが小さいこと等があげられます。その原因の一つが、ほとんどが注文住宅であることが指摘されています。大手企業が、その資本力、技術力を生かして、大量生産型の住宅作りに進出したが、結局、結果を出せなかった原因もそのあたりにあるのかもしれません。
 
 これからの日本経済にとって、住宅産業は大いに期待されている分野です。造る側・売る側の論理・立場ではなく、使う側、住む側、買う側の論理・立場で住宅産業、住宅市場のあり方について考え続けていくつもりです。
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 大不況の嵐が世界中に吹いています。輸出中心に成長を続けてきた日本経済の見とおしには、悲観論が広がっています。不動産業界もその例外ではなく、土地取引が大幅に減少していると実感しています。中古住宅や中古マンションは、価格の値ごろ感もあってか、それほど影響は出ていません。同業者の集まりや異業種業者のセミナーに出席しても、話題は、いかにしてこの不況を乗りきるかという話ばかりです。
 
幸いにして、私は、世界経済とその影響から逃げられない宿命にある日本経済について、それなりの分析と情報発信を続けてきました。(「デフレVSインフレ トレンドウォッチャー」http://www10.plala.or.jp/tika-infre/torend.html )  日本経済の最悪のシナリオに備える、不動産業界の最悪の局面でも生き残れるビジネスモデルを構築する。そのことをここ4~5年の最大の課題として取りくんできたつもりです。当社の対応策の第1弾として、ホームページとインターネット中心の経営手法に全面的に切り替えました。おかげさまで、大幅な経費節減と若干の売上増が実現できました。
 
 2番目の対応策は、賃貸仲介部門の強化・充実です。これも市内の同業者やハウスメーカーさまの協力を得て、賃貸アパート、賃貸マンションの空室情報を常時800件超をホームページに掲載するまでになりました。この2月、3月で賃貸仲介を約30件決めさせていただきました。感謝しています。
 
 3番目の対応策は、インターネット時代により適応したホームページ作りと、情報開示・発信の徹底につきると考えています。各社のホームページを閲覧・比較・検討すれば、お客さまは多くの物件情報を簡単に入手できる時代になりました。消費者がプロになる時代だとつくづく思います。
 
 こんな時代に仲介業者がお客さまに必要とされ、生き残るには何をすれば良いのかを常に考え続けています。不動産業者に限らずどんな仕事でも、基本は、お客さまの最も身近にいて、「御用達」に徹することだと云われています。これを不動産仲介業者に当てはめて考えれば、ホームページ上での情報開示を徹底すること。つまり、その土地や建物についての情報は、良い点、優れた点がもちろん、弱点や問題点も総て明示することではないでしょうか。そのためには、プロとしての目を光らせ、隠れた問題点も見抜ける経験を一層重ねなければと、思いを改めています。
 
 前回の(1)では、ホームページを訪れたお客さまに対して、会社側はどんな姿勢・体制で応対すべきかについて書きました。その要点は、お客さまが納得のいくまで、物件選びと会社選びをすることのお手伝いをすることがホームページという「店舗」の役割だということです。その際、店員はあくまで控え目にふるまい、お客さまが店員の目や他人の目を気にせずに、気楽に納得のいくまで物件情報を選べることがポイントとなるということでした。
 
 今回は、会社側の事情、会社側の立場についてです。
 
 インターネットの時代は、正しいことを云って正しいことをキチット行っていれば、正しく売り上げを上げられる、まっとうな仲介業者にとっては、素晴らしい時代だといわれています。「データベースマーケティング」と「インターネットマーケティング」がそれを可能にしました。
 
 従来、不動産仲介業者は、物件の広告を店頭に張り出し、詳しい資料を見たい人は「店内にどうそ」という姿勢の会社が主流でした。ところが、インターネットとパソコン活用のデータベースが業界事情を根底から変化させつつあります。
 
 地域を限定した物件情報をデータベース化することで、価格順、地域別、学区別、種類別に加工してホームページに掲載することが簡単にできるようになったのです。しかも、レインズ(東日本住宅流通機構)から提供される新規物件情報は、その日のうちにホームページに載せることができるようになりました。
 
 お客さまは、各社のホームページを見れば、地域内のほぼ総ての物件情報を見ることができるようになったのです。お客さまは各社のホームページを比較検討しながらご覧になります。新規物件の掲載が少ない・遅い会社、売却済の物件をいつもでも載せている会社は、お客さまの厳しい目にさらされます。早く売れたということはそれだけ「優良物件」だったといえるわけですから、その物件をいつまでもホームページに載せておくことは「オトリ広告」ととられてもしかたありません。
 
お客さまに選ばれる仲介業者を目ざす会社は、当然ホームページの物件情報の更新(新規物件の掲載と売却済物件の削除)に全力を注ぎます。たまたま来店されたお客さまや、問い合わせをいただいたお客さまを追いかけ回す時間もありませんし、そんな考え方もしません。物件を買うか、買わないか、物件を借りるか借りないかは、あくまでもお客さまが決めることだからです。
 
私たちがまずやるべきことは、必要かつ十分な情報を提供し、お客さまの判断・決断のお手伝いをすることです。もちろん、求められれば、プロとしての経験やノウハウは総て提供します。しかし、決して無理押しなどはいたしません。一生一度の高額な買い物です。仲介というお世話をする私どももそのあたりの事情をよく理解した上でお手伝いをさせてもらっているつもりです。
 
 私達は不動産仲介を天職として、毎日、楽しんでやっています。売買仲介にしろ、賃貸仲介にしろ、お客さまと不動産の幸せな関係を支え続けることが、使命だと考えています。
 
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プロフィール
HN:
高橋雄三
性別:
男性
職業:
不動産鑑定士
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