忍者ブログ
[34]  [35]  [36]  [37]  [38]  [39]  [40]  [41]  [42]  [43]  [44
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

由紀さおりさんの歌が欧米で人気が高いのだそうです。NHKテレビがゴールデンタイムの番組、クローズ・アップ現代で特集をしていたのを数日前に見ました。
 
由紀さおりさんが日本語で発声し、唄う歌を外国人が聴いて感動するメカニズムについて、音声学的、心理学的に突っこんだ解説をしていたのを聞いて、多くのことが分かり、納得するものがありました。
 
そういえば、坂本九さんの「上を向いて歩こう」も、スキヤキソングとして、米国では流行していたと記憶しています。もちろん、日本語で唄っていたわけです。
 
我々の年代には、熱狂的なビートルズ・ファンが少なくありませんが、つい最近まで、何で英語の歌に、あんなに夢中になるのかどうしても理解できませんでした。
 
最近の例でいえば、マイケル・ジャクソンの歌と振り付けについても、何か「伝わるもの」はありましたが、「感動する」というものではありませんでした。
 
外国人が原語で唄う歌は、その歌詞が、その意味が理解できなければ、分かるはずがないという「思い込み」が強く、素直に音楽、声楽として聴くことができなかったということが、大きな壁になっていたわけです。
 
NHKの番組は、そんな自分自身が作りあげてきた壁を見事に取り除いてくれました。
 
外国語の歌やオペラ、つまり声楽を、楽器の演奏と同じように、音楽として聴けば、言葉の壁はなくなるという、至極あたり前のことが、この年齢になってようやく理解できたわけです。
 
遅いといえば、あまりにも遅い。無知といえば、あまりにも無知なことですが、自分にとっては、「大発見」でした。
 
そこで反省しました。何でこんな初歩的な、誰にでも分かることが、今まで分からなかったのかと。
 
育った家庭環境は、音楽的には恵まれていた方だったでしょう。中学生の時は、ほんの短期間でしたが、高校の音楽教師をしていた義兄からピアノを習ったこともあります。
 
LP版でクラシックもずいぶん聴かされました。大学時代は、姉のお供で日比谷公会堂でイタリア・オペラを聴いたこともあります。
 
しかし、音楽の世界とは「縁なき衆生」、門外漢として過ごしてきたわけです。
 
音楽に対して、「構えて」いたことも一つの原因、理由でしょう。しかし、一番大きな理由は、音楽は何を伝えようとしているのか、何を言わんとしているのかを、言語表現、文章表現として、「大脳生理学的」にいえば、言語系として、理解しようとしていたことにあると、NHKの番組を見ながら思いあたりました。
 
童謡、民謡、演歌、日本の歌には言語系の脳も使って楽しむ、十分に受けとめることができるジャンルが多いことに気づきます。
 
言語系の脳と「音楽系(?)」の脳の両方を使ってはじめて楽しむことができる、場合によっては「感動」するのが日本の歌曲の特徴かなとも思いました。
 
しかし、よく考えてみれば、世界のそれぞれの民族や地域で歌われている歌曲も同じことが云えるわけです。
 
世界の各地で歌われる歌曲のなかで、歌い手の力量や歌曲そのものの音楽性・感動性・共鳴性の高いものが、世界で通用する、普及するのではないでしょうか。
 
つまり、言語系の力を借りなくとも、歌い手や曲そのものの音楽性だけで、世界が受け入れてくれるだけの音楽としての表現力・発信力が、世界で通用するためには必要なのではないかということです。
 
ボニージャックスやダークダックスが世界で通用したのも、彼らの合唱音楽が言語の壁を超えて、音楽として受け入れられたからに違いありません。
 
そういえば、母から音楽に国境はない、芸術にも国境はないと、よく聞かされていました。その意味を深く考えたりしたことはありませんでしたが、今にして、ようやく、言葉の壁を超えて、脳の言語系の力を借りなくとも、音楽や芸術は理解することができるということだったと分かりました。
 
そして、蛇足をつけ加えれば、音楽を楽しむ場合には、言語系の脳は休ませて、純粋に演奏そのものに耳を傾け、心を開けばよいのだということが、今にして、理解できました。
 
遅すぎた「春」のヤブニラミな文章表現、お許し下さい。
PR
 世間一般では、営業マンやセールスマンは、商品やサービスについての良い点だけを話して、悪い点やマイナス面には触れないものとされています。
 
もっとも、商品やサービスに欠点やマイナス面があれば、まず、その欠点やマイナス面を売る側で改良・改善すれば良いのであって、お客様にわざわざ伝えるまでもないという考えなのかもしれません。
 
商品やサービスを買ったお客様は、その場では、欠点やマイナス面は分からないことが多いでしょう。しかし、使ってみれば、時間がたてば、必ず分かります。お客様は、二度とその店に行かないか、二度とその担当者からは買い物をしません。
 
土地や住宅、一生一度の高額商品である不動産の場合はどうでしょうか。
 
昔は、不動産を買ったり、売ったりすることは、一生に一度だけ、悪い話には触れないで、早く売買を済ませてしまえば、それでお終い、という業者も少なくなかったようです。
 
お客様の立場からすればどうでしょうか。年間所得の4~5倍のローンを組んで、一生に一度の高額商品を買うわけです。失敗は許されないという気持ちが非常に強いのは当然です。
 
しかも、土地や住宅、特に中古住宅には完璧なものはないと言い切っても良いぐらいです。お客様が不安感を持つのは当然なことなのです。
 
この、お客様の不安感を解消するにはどうすれば良いのでしょうか。
 
それは、物件の良い面も、マイナス面も、すべて包み隠さずに伝えること以外に方法はないと、経験上知りました。
 
物件のマイナス面が分かって、買うのを止めた(売買契約が成立しなかった)ことで損をする人は誰もいないことも分かりました。
 
お客様にとっては、後でマイナス面が分かって、後悔しなくてすんだわけですから、良かったことになります。
 
仲介業者も、物件の欠陥やマイナス面が後で判明してトラブルになったり、お客様の信頼を失ったりしなくて済んだのですから、結果として、良かったことになります。
 
仲介手数料は入らないことになりますが、目先の利益を失っただけであり、小さなことです。お客様からの信用・信頼という「大きな利益」を失っては、取り返しがつきません。
 
物件の持ち主・売り主の立場はどうでしょう。永く住んでいた住宅や、永く持っていた土地について、持ち主・売り主は良い面もマイナス面もよく知っているはずです。
 
しかし、多くの売り主は、マイナス面について伝えたがりません。特に仲介業者が買い取ってリフォームした上で、自社物件として売りに出した場合はこの傾向が強いようです。
 
地域にしっかりと根を張り、永いスパンで仕事を続けようとする仲介業者にとっては、お客様からの信用と信頼が何よりも大切なことです。物件の良い面もマイナス面もしっかりと伝えることで、会社や担当者の信用を増すことができるとしたら、どんなに厳しい時代でも、その会社は必ず存続できるはずです。
 
不動産の仲介業者は、不動産のプロのはずです。毎日のように現場を見たり、物件の内部を調べたりしています。土地や住宅の良い面だけでなく、マイナス面も分からなければプロとしては「失格」です。
 
お客様は、永く住んでみれば、良い面も悪い面も必ず分かります。プロとしての仲介業者は、知識と経験を生かして、物件の良い面だけでなく、マイナス面も、事前にしっかりと把握して、お客様に早くしっかりと伝えるのが仕事のはずです。
 
ビジネスの世界、会社経営の世界でも、悪い情報は早く伝えよ!マイナス情報はまっ先にトップに伝えよ!とされています。
 
良い話ばかりでなく、悪い情報も早くトップに入ってこそ、正しい判断ができるからです。
 
物件購入の決定権者(トップ)はお客様です。マイナス情報こそ早く決定権者(お客様)にお伝えするということは、「経営の常道」でもあるわけです。
4年前に「時間を味方にする」というコラムを書きました。(http://takakan.blog.shinobi.jp/Entry/19/)今回は、見方を少し広げて「時代を味方にする」というテーマで、思うところを記します。
 
まず、時代を味方にするには、どうすれば良いのでしょうか。
 
第一に必要なことは、今の「時代」がどんな時代なのか、その特徴は何なのか、時代を動かす力・ドライビングフォース(Driving Force)は何なのかについて、考えぬき、理解を深めることではないでしょうか。
 
しかし、理解しただけでは、時代を味方にすることはできません。時代の変化、世の中の変化を予測し、予見することが不可欠です。
 
今の時代の特徴を一言でいえば、激動・激変の時代ということでしょうか。政治も経済も、国民の生活も大きく変化しています。しかも、変化の先がよく見えないことが最大の特徴ということでしょうか。
 
今の時代を、明治維新・敗戦に次ぐ大変動期ととらえれば、胆も据わるのではないでしょうか。我々のご先祖は、幕末の動乱も、敗戦の混乱も乗り越えてきたではないですか。
 
時代を味方にするために必要なことは、時代の本質をしっかりと捉え、変化を予測し、変化への対応策を考えぬくことにつきるのではないでしょうか。
 
時代の変化を予測することは難しいことですが、変化の方向は掴めるはずです。
 
変化の方向も含めて、最良のシナリオ、最悪のシナリオ、中間のシナリオを想定し、最悪の場合に備えることが、結果として、時代を味方にすることになる、そんな気がしてなりません。
<< 前のページ 次のページ >>
アーカイブ
ブログ内検索
プロフィール
HN:
高橋雄三
性別:
男性
職業:
不動産鑑定士
自己紹介:

アクセス解析
忍者ブログ [PR]