忍者ブログ
[6]  [7]  [8]  [9]  [10]  [11]  [12]  [13]  [14]  [15]  [16
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

 この正月休みに、「膨張する金融資産のパラドックス(吉田繁治著)というやや硬い本を読破しました。

 

 吉田氏は「ビジネス知識源」という有料メルマガで読者数が万を超える断トツのブロガーであり、情報システム・経営コンサルタントとして有名な人です。

 

 著書の中で、現金・預金・株券・国債などの金融資産は、持ち主にとっては「資産」ですが、相手側(発行元)にとっては「負債」なので、重大な金融危機の時には、「負債」の踏み倒しや、価値の「消滅」が必ず起きるので、今から、その時に備えた準備をせよ、と説いています。

 

 たしかに、古来、富の蓄積手段としては、家作(土地と建物)か金貨しか安全な資産はなかったわけです。

 

 いくら、千両箱を金蔵に溜め込んでも、土蔵破りの盗賊には敵わなかったわけですが、大火に災っても「価値」は失わないという意味ではリスク・フリーの安全性があったといえます。

 

 金(ゴールド)以外の「金融資産」は相手側(発行元)にとっては「負債」であり、発行元がデフォルトすれば、債券は文字通りの紙切れになってしまいます。

 

 金融資産という区分からは外れるわけですが、土地もそれ自体が「絶対的所有権」という価値をもつ資産であり、誰かの負債ではないので、長期にみても、「安全資産」といえるのではないでしょうか。

 

 金(ゴールド)と土地には、もう一つの共通性があります。それは、金や土地自体は価値を生まないということです。

 

 もちろん、土地を他人に貸せば(利用させれば)、地代という収益を生み出しますが、地代の源泉をつきつめて考えれば、その土地を借りてビジネスを展開する人が稼いだ収益の一部を、土地の所有者が分けてもらうという経済行為ということになります。

 

 金も土地も、資産・財産である以上、価格上昇によるキャピタル・ゲインや価格下落によるキャピタル・ロスは発生するわけですが、「金融危機」の際には安全性が高いだけでなく、価格上昇益(期待)も高いといえるわけです。

 

 老婆心ながら付け加えれば、日本の土地は、確実に減少する人口・世帯数を反映して、価格は長期的には下落するわけですが、これまた確実視されている「金融危機」の際でも、価値がゼロになることはあり得ないという意味でも一定の安全性があります。

 

 利用価値の高い、収益が見込める土地に対して、「金融危機」から逃避する「資金」が流れ込みつつあると考えれば、三大都市圏の地価上昇の背景も理解できなくもありません。

PR

春の潮干狩りに始まり、魚釣り、魚とり、山菜とり、キノコ採り、栗ひろい・・・、世の中には人を夢中にさせるような楽しいことが少なくありません。

 

その他にも、花を育てたり、木を植えたり、大豆やトウモロコシの種をまいて収穫を楽しんだり、トマトやナスを育てて「成果」を食したりと、素人でもできる楽しみも多くあります。

 

なかには、狩猟免許を取り、猟銃を手に入れて、クマやシカ、イノシシを追いかけ回す人もいたりします。

 

いずれの楽しみも約3,500年前まで続いた縄文時代のDNAがしっかりと日本人の心と体に染み込んでいるからでしょう。

 

戦後の高度成長期に、ふるさとを離れて、大都会で職を得て、工場やオフィスで、流れ作業や分業体制の下で、仕事の面白さや創造性の発揮と無縁であった「団塊」の世代が、退職後の仕事として農業・農作業に強い「あこがれ」と関心を持っているのもうなづけます。

 

かくいう自分も、時間と機会があれば、少しばかりの畑仕事にチャレンジしてみたいという願望を、ながいあいだ持ち続けてきました。

 

農作業への願望と関心を強く持つようになったキッカケの一つが、ソビエト連邦という国家が崩壊し、国民の多くが極度の経済的困難に陥ったにもかかわらず、餓死者がいなかったらしいということでした。

 

その理由の一つが、ロシアで古くから普及していた郊外型菜園「ダーチャ」にあるらしいということなので調べてみたことがあります。

 

200坪~300坪の敷地に、別荘兼用の農作業小屋を建て、トマト、スイカ、キュウリ、ジャガイモ・・・を週末農業として育て、楽しむ生活基盤があったために、最低限の食糧を確保でき、飢えをしのげたというが分かりました。

 

万一の、経済危機や飢饉に備えるだけでなく、農業・農作業には、何ごとにも代えがたい魅力・面白さがあるようです。

 

時間や規則にしばられることなく、自分の責任と才覚で仕事ができる。しかも、毎日の仕事・作業が「発見」と「驚き」に満ちている・・・。

 

上司の目を気にすることもなく、流した汗や創意・工夫が報われる・・・、何とも魅力的な世界に見えてしまうのも、うなづけます。

 

しかも、物質的な経済成長はもはや「限界」であり、これからは成熟社会になるとされる21世紀にあって、命の源である「農」とかかわり、生きがいを見いだせるとしたら、生活の「「質の向上」という意味で、新たなフロンティアになるのではないでしょうか。

 

趣味で楽しんでいるテニスの仲間から、福島市の郊外10㎞ぐらい離れた場所にある6,000㎡余りの畑を買う気はないかと打診されました。

 

いろいろ調べてみると、福島市の場合、40アール(4反歩・4,000㎡)以上まとまって取得するのであれば、農地法第3条(農地又は採草放牧地の権利移動の制限)の許可はOKとのことです。

 

70才を過ぎた高齢者が取得する場合でも、花を育てたり、ソバの種をまいたり・・・と「営農意欲・目的」が認められれば、積極的に許可を出すのが福島市農業委員会の方針だということが分かりました。

 

耕作放棄地に近いような畑の場合、反当5万円(50円/㎡)が相場のようです。

 

20万円余りの「投資」で農業者になれる・・・、夢のある話ではないでしょうか。しかも、農作業好きの仲間をさそって、ソバを育て、トマトを植え、ジャガイモを収穫できる・・・というGDPの統計数字には表れない、人生の満足感・生活の質の向上がはかれるわけですから、一石二鳥以上の効用が期待できそうです。

6年ほど前から「ネット不動産フロンティアノート」(http://www.takakan.co.jp/frontier.html)として59回にわたりインターネットの普及が不動産仲介業にどんな影響を与え、どんな変化をもたらすのかを考え続けてきました。

 

その後、原発事故被災地の不動産評価に全精力を注いできたために、「フロンティアノート」の方は暫時お休みとなっています。

 

不動産鑑定士として、40年余り、福島県を中心にして仕事をしてきた人間として、原発事故に正面から向き合い、被災地の不動産賠償はどうあるべきかについて、考え、行動し、発信することが、自分に与えられた「使命」であると信じ、「原発賠償を考えぬく」(http://www3.plala.or.jp/kantei/baisyo24.html)というコラムを書き続けています。

 

25回ほど書いてきましたが、論ずべきテーマ、考えぬくべき論点は、まだまだ多く、「日暮れて道遠し」の感です。

 

原発賠償問題について考えすすめていくうちに、原発ゼロを目標とした国民運動・統一戦線こそが、その実現を可能にする「唯一の道」ではないかとの思いを強くし、「原発ゼロの国民運動・統一戦線への展望」というサブ・テーマで4回ほどコラムを書きました。

 

書いた内容としては、ネット時代という歴史的な変化が、政治、とりわけ国民運動にどのような影響と変化をもたらすのか、その可能性と展望について「考えぬく」ことでした。

 

身の程知らずの挑戦でしたが、時代の最先端にチャレンジしているという「手応え」に背中を押され、運動の広がりに励まされて書き続けることができました。

 

書いては考え、考えては書くという「作業」の連続でしたが、緊張感と充実感を伴う「楽しい」時間でした。

 

ネット時代の政治の特徴は、一言でいえば、ネットを媒体として「無関心」・「お任せ型」から、「参加型」政治・国民運動型政治へ大きく変化する可能性を秘めていることにあります。

 

1年前に、しかも、原発ゼロを目ざす国民運動という切り口で書いたコラムですが、今、読み返してみると、あたかも、安保法案反対の国民運動の盛り上がりを予告していたかの感があります。

 

安倍総理の採った路線・手法は、祖父譲りなのでしょうか、国民を挑発するような強引さと幼さが目だちます。

 

しかし、結果としては、若者を政治に目覚めさせ、子育て中の主婦や旧安保世代まで立ち上がらせ、学者先生まで敵に回すことになってしまったことになります。

 

反面教師として、国民各層に教訓を与え、各野党を結集する方向で励ますことななったわけです。この面だけを見ると、歴史に名を残す「偉大な政治家」といえるのかもしれません。

 

追記

 

なお、蛇足ですが、「ネット時代・国民運動」で検索すると、私の書いた「原発ゼロの国民運動・統一戦線への展望」がYahooで1位から3位を占めています。

 

検索エンジンという時代の最先端で闘っている部隊から、「勲章」を授けられたといっては、いいすぎ、思い上がりでしょうか。

<< 前のページ 次のページ >>
アーカイブ
ブログ内検索
プロフィール
HN:
高橋雄三
性別:
男性
職業:
不動産鑑定士
自己紹介:

アクセス解析
忍者ブログ [PR]