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リスクへの対応が大きな問題としてクローズアップされています。
 
大震災と巨大津波、加えて福島第1原発のメルトダウンと想定外の巨大リスクが現実化・表面化しました。
 
私は、30年ぐらい前からでしょうか、リスクへの対応について一つの「原則」を守ってきました。
 
それは、「意味の無い危険・リスクに身をさらさない」という単純明快なものです。
 
「歩道の無い道路は歩かない」「自転車で車道は走らない」「酒癖の悪い人とは酒食を共にしない」「雑魚とは争わない」といった程度の簡単な「行動原則」です。
 
20年程前のことです。初雪の降った朝、自宅近くに住む従業員の車に便乗して会社に向かいました。
 
うっすらと雪の積もった飯坂街道は通学する高校生の自転車が連なっていました。
 
初雪とあって、冬タイヤに替えていない車も多く、自転車も車も、お互いに用心深く、ノロノロ運転をしていました。
 
車中の会話で「こんな朝に、自転車で登校を認める親の気が知れない。自転車に乗る高校生自身も“意味のない危険”に身をさらして、幼稚に過ぎる……」といった話をしていました。
 
「並行して走る自転車は、突然転倒するとの前提で運転しなければ……」などと話している最中に、目の前の女子高生の自転車が転倒しました。
 
幸い、こちらの車冬タイヤに替えていたことと、心の準備ができていたので、何事も起きず、女子高生はすぐに起きあがりました。
 
会社に着くまでの20分程度のあいだ、「意味のない危険・リスクに身をさらさない」ことについての会話が続きました。
 
目の前で起きた大きな危険を回避できた安堵感からでしょうか。運転ていた女子社員は、次々と私に質問を投げかけてきました。
 
それでは、「意味のある危険、リスクを取ってでもやらなければならないことは、何なんですか?」という突っ込みです。
 
それまで、何人もの人と同じような話をしましたが、「意味のある危険、リスクを取ってもやるべきことは何か?」と正面から問われたのは初めてでした。
 
一瞬、ウーンと唸ってから答えました。「体を張って、生命をかけてでもやることは何か」その答えは、その人の人生観、使命感によって違ってくるのではないか……。私の信条としては、人の命を天下の大勢に関わることは……、どんなにリスクが大きくとも、体を張ってでも……、逃げることはしない……。といったものでした。
 
今、福島第1原発の現場で働いている関係者は、文字通りの命懸けの作業をしているわけです。その人たちの心と体を支えているのは、自分達がやらければ……、という使命感と誇りではないでしょうか。
 
使命感と誇りを持って仕事に取りくむことの大切さを、今回の大震災は教えているように思えてなりません。
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プロフィール
HN:
高橋雄三
性別:
男性
職業:
不動産鑑定士
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